日本はいつから日本?その2 | 賢いニュースの読み方。

日本はいつから日本?その2

奈良や京都の都が栄えていた頃の日本の人口はやく600万人ほどで、その人口の約3分の1はシナ大陸や朝鮮半島からの渡来人だった。


日本人は初めから日本人だったわけではなく、他民族国家として成り立っており、長い歴史の中で混ざり合い、中華文明や朝鮮人の影響を受けながら、独自の文化をつくり、都をつくり、田んぼをつくり、言葉をつくっていった。


さらにもっと古代までさかのぼると、日本には、出雲系海洋民族と伊勢系農耕民族、それ以外にもアイヌ民族や、狩猟系の生活をおくっていた隼人族などの多数の民族がいた。

古代日本において縄文人とひとくくりにしているが実はそれは間違いでそれぞれの場所にいくつもの種族が住んでおり、飛鳥時代あたりまで長い時間をかけて一種の国家として成り立っていった。


「古事記」によると、農耕民族である、大和族は自分たちと違う出自の出雲系民族を滅ぼしていく。それ以外にも自分たちに従わない者、自分たちとことなる生活形態や宗教のものを次々に征服し、日本と言う国をひとつにまとめていった。

ほかの部族を征服し、自分の領土を拡大させていくさまは西洋も東洋もかわらない。

しかし、このあと、大和族のとった支配の仕方はこれからの日本と言う国を知る上での基礎となっていく。

大和族は滅ぼした種族の神(古代日本では自然を脅威とみなし、カシコキものとして自然を神とあがめる習慣があった。)を自分たちの神以上にあがめ、祀った。


大和朝廷を建設するさい、一番の抵抗勢力にあったのが出雲族という種族であったが、それら種族の神である大国主命を神として祀り、伊勢神宮よりも大きな出雲大社をつくった。


なぜか?これら古代の部族は自然を神とみなし、「祟り」を恐れた。滅ぼした種族の恨みを買わないために滅ぼしていった種族を神として祀っていった。反対勢力だとしても人を集結させる魅力をもっているものは総べて信仰の対象になり、神としてまつった。

平将門は神田明神、源義経は白旗神社、菅原道真は天満宮などがそうで、自然を神とまつる神社以外にはこのように祀られている。そとから入ってく尊いものをすべて神としてまつり、仏教、儒教、道教、そしてキリスト教でさえも取り込み、今日にいたる。

結果として日本の宗教である神教の神は八百万の神であり、どんどん増えていっている。

じつは日本ではこの古代の風習というかそのようなものは今でもつづいている。


最近話題になっている靖国神社がそうである。

日本の宗教と言うか信仰というものはじつは大和朝廷の時代から変わっていない。

もし、小泉首相が中国側の圧力に屈し、参拝を見送るようなことになると、じつは日本人にとってたいへんなことであり、死者を祀る、すべての尊きものを祀るという日本古来信仰形態を総理自身が否定することになる。


別に小泉首相がすきなわけではないが、「なぜ靖国にこだわるのか?靖国にこだわり国益は?」などの質問を総理にしているマスコミや、一部中国大好きな政治家で「私が総理になったら靖国参拝はいたしません。」という人たち、日本の歴史をもう一度見直せ。

マスコミは表っ面の情報しか流さない。なぜ総理が靖国にこだわるのか?靖国神社にかぎらず、神社というものにどのような神秘的なものがあるのか、歴史認識をふまえて特集でもくんで報道してもらいたい。

これはたとえば、ブッシュ大統領が「キリスト教というのははうそです。実は僕は仏教徒です。」というようなものだ。


キリスト教以前は古代ギリシャ神話やエジプト神話など、多くの神が存在していたが、ほとんどの国でいまではキリスト教、イスラム教などの一神教の宗教に置き換わっている。

付け加えて、このような多神教である古代宗教を信条としている国は実は日本だけであり、日本の神教というのは世界的にみてもかなりマイナーで特殊な宗教の部類にはいる。


奈良や京都など、日本の伝統文化というものはとても美しい。海外旅行もいいけど、それら日本を作ってきた人たちの場所にいってみるのも面白いかもしれない。


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