先週の土曜、 配属先で「コンクルス」の一部が開催されました。


年に1度、有望な看護師を決めるためのコンテストです。


ホラズム州の各病院から、若手の看護師を選出し、競います。


この9名で本選争い。


ウズベキスタンの過ごし方


どこの子もちょっと緊張気味。


これを収録し、本選で放送します。

司会者が盛り上げる盛り上げる…


課題は【救急初療で何を観察し、どういった看護診断をつけるのか】


ということで、救急室は使用不可能。


土曜なのでいつもより患者さんが少ないものの、

ホラズム州中核の救急センターなんですけどねぇ。

いやはや。


今回、配属先の病院からは誰も出ていないそうで、なんとなく気楽。




ウズベキスタンの過ごし方


ウズベキスタンの過ごし方


ウズベキスタンの過ごし方



患者役、外来で診察を受けにきてた患者さんでした。

みんないい人すぎる…



チェックシートと審査員。


ウズベキスタンの過ごし方


ウズベキスタンの過ごし方




特に状況設定はなかったです。

ただ、急患が来たらどうするか。


みんな車いす、もしくはストレッチャーで患者さんを救急室まで

搬送するんだけど、そのあと血圧・脈測ってほとんどの人が

ピタリと行動が止まりました。


悲しいかなこれが現実です。


医師の指示だけで日常業務をこなしているからです。


日々、血圧と脈の測定、胃管からの栄養注入、投薬、

薬剤と消耗品の管理、記録もどき。


情報収集すること、問題を考えること、ケアを考え実施すること、

そして評価すること。


看護過程がまだまだ浸透していない。


だから、看護診断もほとんど医師の診断名をつけていました。

患者さんの生活問題という視点にはまだいかないのかな。



でも、なかには役者の看護師がいました。


このときは患者さん役も職員つかまえてやってて、

この職員も役者やった。

しかもイジワル(笑)

勝手に意識消失なふりして、眼振あるふりするの。


呼びかけに反応なし、眼振あり、血圧と脈は問題なし。


たったこれだけの観察で、なんとこの看護師は

「先生!この患者さんは薬物中毒です!胃管を挿入して、

胃洗浄が必要です!」と言い切った!


これには審査の人もツッコみどころ満載だったようで、

「これだけの観察で、なんで薬物中毒ってわかるんだ?

家族も来てないし、本人は意識がないんだぞ」と。


そう。彼女は役者。

臨機応変に「救急隊から聞きました」と返事。


そして「胃管挿入」のフレーズを入れてしまった彼女。

次は審査員から「用意して入れてみろ」と。


ここでもう頭が真っ白になり、行動がピタリと止まりました。



いやー。でもよくみんな頑張ってたと思う。

これだけたくさんの目があるなかで、自分はこんな審査受けたくないもん。


ほんと、みんなお疲れさま。




このお二人が、今回の医療キャラバンでよくお世話になっている人たち。


保健省のホラズム支局の看護部長、ローザさん。

看護協会?ホラズム支局のトップ、ゾーヤさん。

ウズベキスタンの過ごし方

突然無茶なこと言うときもあるけど、おかげさまです。



そんでこのあと、司会者や審査員などをおもてなし。

なぜかうちが給仕役(笑)

そりゃー、メフモンである日本人が給仕やってたら面白いでしょうね。

ちゃんと仕事してきました。



んで、お客さんが帰ったあと、腹ペコな副部のフェルーザと

一緒に残り物のソムサをむさぼった。


ウズベキスタンの過ごし方





この流れで次はいよいよ「コンクルス」当日へ。









今日も暇だった…


いや、言葉が違うな。

確かに病棟は平和そのものだったけど、やろうと思えばやることは

たくさんあるわけで…


でも、PCのコンセントも持ってきてなかったし、来週のセミナーに

向けて読みの練習をひたすらしてました。



そして、おなかが減ったので、早めにお昼に行ったところ、

なんと明日で店じまいとな。


病院の門の前に2店舗の軽食屋があるのですが、

そのどちらも店じまいと。


病院のなんかの理由があるらしい。


これまで、経営者が変わったり、場所が変わったりってのはあったものの、

根強く経営していたタンデルソムサ屋(窯焼きソムサ)までが店じまいとは…


来週からいったいどこでご飯食べたらいいんだろう。

そして、患者さんへの食事にスープを注文している家族たちは

どこで、患者さんへの食事を調達するのだろう…


まぁ、あとのことは「ふど」が決めることだから、それについてくだけやけど。



んで、帰っって更衣室でまた読みの練習を始めてたら、

一人の看護師(女性です)が来て、いきなり顔を近づけてきました。


あっ!やべ。ソムサの中に入ってたにんにく臭いのかな。

もしくはソムサに大量にかけたお酢臭いのかな…なんて思ってたら、


たら!


なんと口元に「きす」された。



衝撃!!!



意味不明!!!




??????




多分、前にもこの看護師は突然ほっぺにちゅーしてきたから、

言葉も満足でないうちのことを自分の子どもと同じような扱いを

しているのだと思う。


うちより2つ年下なのに、見かけは立派な年上。


にしても、女性からのちゅーってなんだか…


トホホ…



もっと年上としての威厳をもちたいものです。



んで、来週のセミナーの話をしに看護副部長に会ってきました。

ホラズム地方、特にメフモン(お客さん)に対するおもてなしの心が

強いように思います。


そんななか、ほかの地域で活動しているJOCVがわざわざホラズムに

来るのであれば、セミナーのあとお昼一緒に食べようと。


迷惑になるし、お金もかかるし、みんなの体調もあるし…と

いろいろ考え、お断りしたら、


「じんれみさん?お客をもてなさないなんて考えられない。恥よ」とな。


「じんれみさん」=「お前、バカか」


なんとまぁ、自然な「じんれみさん」にお互い大爆笑。


「ごめーん。つい口から出ちゃった」と。


うちも親近感がますます沸いて、嫌な気分じゃない。


にしてもよく笑ったわ。



そういう彼女もうちより年下。



いやー、まいったまいったパー



ちなみに、ホラズム弁では「元気?調子ど?」な感じで「じゃんれみさん?」という

表現があります。


じんれ=ばか

じゃんれ=元気


たった一文字違いで、大きな表現の違い。


気を付けましょう。

昨日看ていた患者さん。


今朝、担当看護師から「しゃべれるようになってるよ」と。

嬉しくて、さっそく挨拶。


例のごとく32歳、まだ結婚してない、子どももいない話になると

横から担当看護師(男性)がちゃちゃいれてきて、


「ウズベクだったら、もう3人の子ども持つおかーさんだよねー」なんて

バカにするもんだから、こっちもいろいろ言い返して、


「そんなんだから、あんたも結婚できんのやってー」ってなやりとりに

めっちゃ笑顔で笑ってくれたし、質問にも答えてくれた。


右半身に麻痺が出ているけど、いまのところ褥瘡もない。


呼吸器合併症はあると思うが、まだ頑張れる。


バイタルサインも悪くない。


今日はなんのケアをしようかなー、担当看護師にも何を説明しようかなー

なんて思いながら、ドクターの話を聞いていました。



脳卒中で、脳浮腫が激しい人なんだよーって話の最中に

突然呼吸状態が悪化し、そのまま数分で亡くなりました。



あっけないものです。




あまりにもあっけなかった。




だから、余計にあの笑い顔がインパクト強すぎて。


今日はちょっこしへこんでます。