入札の日の朝、朝食を食べながら色々と考えます
気持ちは弱気になってます
私「やっぱり15億は高すぎやろ、もっとバランスを取らないと」
私のいつものパターンです、高値から検討しリスクを考えていったん目線が下がります
これが5億以下の物件なら、それほど深刻になりません
今回は、15億を20年・金利2%で調達予定
この場合の毎月の返済は約825万になります
購入した物件を改装、リーシングを考えると賃料が入ってくるのが1年後
NOIの7千万は満室想定です
将来的には当社所有地と一体になって利益をうみますが、目先では経営に重くのしかかります
ある程度の気持ちを固めてホテルをでます
・・・・・・・
入札20分前、入札会場である先方の会社に到着
私「本日の入札に参加予定のTAIです」
受付「入館証をお渡しします、10分前にお声がけしますので座ってお待ち下さい」
仲介がきてました
仲介「TAIさん、金額は決められましたか」
私「まあまあ、それより他社はきてる?」
仲介「まだきてないですね」
心の隅では、参加は当社だけのパターンはないかなと思ってます
色んな人が出入りします
なんなんですかね、なんというか・・・
私「ああ、あれは競合ちゃうか」
不動産業者同士、なんというか匂いで分かります
仲介「そんな感じですね」
そして
私「あれもそうちゃうか」
仲介「そうですね、あれは○○社さんです」
転売屋さんです、買えればラッキーくらいの金額を入れてきます、そんなに強い札はでないと思います
受付「10分前になりましたので、15階の会議室にお上がりください」
仲介「ここで待ってます」
会場に入れるのは入札する会社だけ、仲介は入れません
・・・・・・・
会場に入ります、当社含めて3社が参加
売主の会社からは総務の方が5名来られて会場を仕切っています
売主「時間になりましたので、会場を施錠します」
会議室の扉しまります、緊張感が場を支配します
売主「では、入札の意志のある方は入札をお願いします」
私のカバンには色んなパターンの入札金額を書いた用紙をいれています、悩みましたが、そのうちの1通を入札箱にいれます
3社順番に入れていきます
売主「では、開札させていただきます、各社の入札金額を読み上げます」
(入札は税抜きの金額です)
ふぅ~、ここまで来ればどんな結果でも仕方ありません
売主「○○社(転売屋さん)、6億7千万」
私の心の中『えっ、それだけ、う~ん、隣地じゃないとそれくらいの評価しかでないか~』
売主「TAIさん(本当は会社名です)、13億」
入札額は13億です、最後にバランスを取りました
これで負けても仕方ありません、当社はこれまでもバランス重視で会社を運営してきました
売主「○○社(上場企業)、ハチ、」
私の心の中『えっ、八から始まった、80億、そんな馬鹿な』
売主「○○社(上場企業)、8億8千万」
私の心の中『ふぅ~、勝った~、やっぱり隣地所有は強い、というか開きが大きい高値入れすぎた、まあ他社さんは単独ならその評価かな』
仲介は上場企業は15億と言ってましたが、いい加減なもんです
安堵します、帰りは東京で美味しい物でも食べて帰ろうと思いました
売主「入札の結果を報告します」
売主さんに、今後よろしくお願いしますと挨拶する準備をしますが
売主「最低入札額に届いていないため、10分後に2回目の入札を行います」
私「えええーーーー」
他社にこれだけの差をつけたのに、届いていない、えええーーーー
私以外の2社の社員が携帯を持って会議室をでます
続きます
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