緊迫の入札物件のお話② | クワガタ・カブト ドタバタ親子日記と不動産管理 令和編

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大阪を中心に不動産投資と管理を行っています。この10年以上は物件の購入ばかりで、管理物件と借り入れが激増。賃貸マンション・オフィス・店舗・倉庫など、約800の店子さん相手に毎日奮闘しています

本気で購入を検討する入札物件

 

内覧会に参加してわかることが色々ありました

 

私「まずは、自社使用から賃貸事務所への変更が必要や」

 

建物は築30年弱なので、構造等は問題ないですが

 

1社で使用してたので、外部貸しにするには色々問題があります

 

私「この盤は移設できる?」

 

ビルには色々な盤があります、火報盤・空調盤・設備盤など

(正式名称ではないですが、私がこう言ってるだけ)

 

通常のビルだと共用部にありますが、自社ビルの場合は総務部が入居してるフロアにあったりします

 

この状態だと貸せません、盤の移設には多額の費用がかかります

 

頭で換算していきます、3階フロア空調2千万、各階のOA・LED含む内装工事5千万・ダクトのルート変更(室内を通ってました)1千万、トイレの改装1千5百万、盤の移設〇千万・・・・

 

頭の中では大きな金額になっていきます、念のため

 

私「技術的には可能ですかね」

 

工事業者「全部できます、どこまでやるかだけです」

 

私「全部やらんと外部貸しできないので、結構手をいれるつもりです」

 

工事業者「しかし、これは大変ですよ、私の手には負えないので全体をまとめる監督をつけてくれないと」

 

私「そうですな~」

 

各業者は付き合いがありますが、これだけ多岐にわたる工事が必要な場合は現場監督を用意しないといけません

 

現場監督費用、〇〇〇百万・・・

 

数字が大きくなっていきます

 

・・・・・・・・

 

工事業者「これが概算です」

 

私「やっぱり、結構な金額になりますね」

 

概算は2億5千万

 

しかし、これでは・・・・

 

オフィスの入札額は税抜で表現・検討します

 

仮に、金融機関に打診した15億で入札した場合、諸経費(消費税+仲介手数料+各種税)で1億5千万が必要

 

工事概算2億5千万と諸経費1億5千万、合計すると物件取得入札額とは別に4億の費用が必要

 

大体ですが、入札金額プラス4億が必要になる計算です

 

私「なんぼで落ちるか?」

 

隣地所有というアドバンテージはあります、押し上げた価格を出せるのは当社だけのはずですが

 

15億近い投資は結構な冒険です

 

私の心の中では、

 

日によっては8億でも落ちるのでは、次の日はやっぱり15億ださないと無理では

 

強気の私と弱気の私が錯綜します

 

心の持ちようで数億の差がでる、気が重くなります・・・

 

・・・・・・・

 

図面をもとに外部貸しにした場合の収益を計算します

 

ここで問題なのは、1坪あたりいくらで貸せるか

 

この数字を大きくすれば収益還元の数字は大きくなります、重要な指標です

 

サラリーマン後、オフィスリーシング会社で2年間勤務したのでこのあたりの正確な情報は持っています

 

私の経験で試算します、収入から経費をひいた収益(NOI)はざっと年間7千万くらい

 

う~ん、15億まではいかないかな

 

・・・・・・・・

 

入札期日まで1週間をきります

 

融資の打診はOK、競合の声も聞こえてこなかった

 

そんなタイミングで最終打ち合わせのため仲介が当社に来社

 

仲介「TAIさん以外に入札を検討してる業者がでてきました」

 

私「えっ、あの物件に手をだすの、どこの業者」

 

散々、隣地の私が高値入札すると言ってるのに

 

仲介「○○○○です」

 

私「えっ!!!!」

 

急いでパソコンを開き、先方の情報を確認します

 

・社員数は当社の680倍

・資本金は当社の2000倍

・売り上げ規模は当社の500倍

・東証プライム上場企業

 

私「アリとゾウの戦い、勝負になるんか・・・」

 

大企業との競合は何度かあります

 

彼らは現実的な面がありますが、別の面も持ち合わせてます

 

取りに来るときは金に糸目はつけない

 

私「勝負になるんか・・・・」

 

もう少し続きます

 

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