みどりいせき | のんびり

のんびり

いろいろあるけれど、平穏無事に暮らしたい

夏ですな

本日はほとんど風もない快晴

気温も午前中から30℃を越えた

 

値幅が大きく動いた日本株式指標

 

値幅が大きいから暴落と大騒ぎしている人たちもいるが暴落ではないよね

2011年からのN225月足

 

 

さて、大田ステファニー歓人著書「みどりいせき」を読んだ

図書館で目立つカバーが目につき、著者欄には「すばる文学賞受賞」とある

なんとなく借りてみたジャケ借りというやつだな

読んだ後に三島由紀夫賞受賞作品であることを知ったのだ

 

評価は分かれると思う

三島由紀夫賞か?という側面もある

著者が意識的にそうしているのは分かるが文章が美しくない

 

単語を繋ぎ合わせてなんとなく文章にしているのも時代の「バイブス」で済ませてしまうのもなんだなかな、とも思う

 

今や純文学などということばななくなりつつある、もう既にないのかも知れない

なんでも崩してしまえば良いという風潮が社会の至る所に蔓延している

崩すこと、壊すことがイノベーションではない

 

それでも読み終えると悪い感じはしなかった

 

父親の死に囚われて虚無感に苛まれて生きる気力が枯渇している主人公

そんな主人公の高校生が活力に溢れていた小学生時代の野球仲間に偶然再開する

その仲間が薬物の売人組織であったことで色々と騒動が起こる

 

青年期というのは何かによって結束されるとその友情関係が強化される傾向がある

その何かがいわゆる通常の生活から外れている場合は特に

著書内でも「人を見下す特別感」と「見くびられるのを恐れる」ということを記している

 

そして組織を立ち上げた薬草を栽培している静こと「しーちゃん」も普通の人として出てくる

普通の人たちが薬物を栽培して売り捌いて、自分たちも使用している

 

やがて警察の内偵が入り…

 

結局、何かを訴えたいというよりもそんな日常もあるということをきフィクションとして書いただけとも思える

あくまでも主人公と薬物栽培・販売組織側からの視点だけ

それも特別悪いことをしているという認識もなく、なんとなくやり始めたことを継続している

さらには自分たちを正当化するために「誰かが勝手に決めた薬物禁止なんて従う必要はない」という理屈を述べてさせていた

 

どこにでもある風景である

 

読み終えて、なにかが足りないように思えた

著者にとっては処女作となるのだろうか?今後の伸び代に期待という感覚はある

勢いだけではあとが続かない可能性もある

全体的に軽いのかな