田吾作「今回は田吾作が2024年度の秋に食べた天然物のキノコ ⑥を紹介する。」



「キノコは菌類のうち胞子整形のために作り出す複雑な構造を持つもの、あるいは担子器果そのものを指す俗称である。」



「田吾作ファームでは毎年メルカリというフリマサイトで天然物のキノコを購入しており、四季のある日本で秋の味覚の象徴として楽しんでいる。」



「キノコは11種類を取り寄せた。」



「種類名は初茸、栗茸、ナラタケ、ムキタケ、舞茸、コガネタケ、ナメコ、ハナイグチ、香茸、本しめじ、馬鹿松茸である。」





初茸


栗茸


ナラタケ


ムキタケ


舞茸


コガネタケ



ナメコ


ハナイグチ


香茸


本しめじ


馬鹿松茸






子嚢菌と担子菌





田吾作「キノコはほぼ全てが担子菌 (たんしきん) と子嚢菌 (しのうきん) というグループに分類され、細胞の生成方法によって形状に違いが表れる。」



「担子菌とは担子器と呼ばれる構造の外側に胞子を作る菌類で、菌界内では約30%を占めており、松茸などの食用キノコが該当する。」




「子嚢菌とは子嚢と呼ばれる袋状の器官の内部に胞子を作る菌類で、菌界内では約70%を占めており、トリュフなどの食用キノコが該当する。」




「GBIF (Global Biodiversity Information Facility: 地球規模生物多様性情報機構) には、世界で約151764種類のキノコが登録されている。」



 「日本には約2500種類のキノコと約2~3倍ほどの未知種があると言われ、そのうち食用キノコは約300種類、毒キノコは約200種類ほど存在している。」





香茸





田吾作「香茸はマツバハリタケ科コウタケ属のキノコである。」



「松と広葉樹の混生林に生えるが、収穫期間が非常に短いため幻のキノコとして知られる。」



「元々は見た目が獣の皮革に見えることから革茸と命名されたが、強い香りを持つことから香茸と呼ばれるようになった。」



「香りと味は野性的で濃く、乾燥させることによって保存性が増して風味は強くなる。」



「希少価値が高いことから、お正月やお祝いの席などで振る舞われてきた。」





本しめじ





田吾作「本しめじはシメジ科シメジ属のキノコである。」



「赤松が混じるコナラなどの雑木林に生え、肥沃な土壌ではカサの下がまんじゅう形に丸く膨らむ。」



「『香り松茸、味しめじ』と言われるほど非常に強い旨味があり、歯切れや舌触りも高いと評されるくらい希少価値が高い。」



「松茸と同様に人工栽培は困難とされてきたが、子実体を作りやすい系統を使って2004年から市場に流通するようになった。」



「現在一般的に出回っているのはブナしめじで、以前は本しめじの商品名で流通するほど名称が混乱していた時期がある。」





馬鹿松茸





田吾作「馬鹿松茸はキシメジ科キシメジ属のキノコである。」



「和名は本松茸が松林に生えるのに対して、早めの時期に広葉樹に生えることから、時期と場所を間違える馬鹿な松茸として命名された。」



「香りと味は本松茸より強く、早松と呼んで珍重する地域もあって高い経済的価値が期待されている。」



「2018年には多木化学という肥料メーカーが人工栽培に成功したことで有名になった。」



「その後の検討で商業生産を可能とする栽培方法を確立したとして、2023年以降に商業生産設備を着工すると発表した。」











田吾作「以上が田吾作が2024年度の秋に食べた天然物のキノコ ⑥だ。」



「香茸は野性的で濃い香りと味が特徴で、乾燥させると風味が増しておいしくなり、個人的に日本のキノコの最高峰だと思っている。」



「本しめじは田吾作が幼少時代に住んでいた家の裏庭に何故か普通に生えていて、味は旨味が非常に強くて恍惚とするような魅力がある。」



「馬鹿松茸はメルカリで出品されてから数秒以内に売り切れるほど人気があり、酷い名称とは違って本松茸より香りが良いのが特徴だ。」



「田吾作と愉快なキノコたちは2025年度に続く……。」











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