里見女流五冠の2022年の初戦は、棋王戦予選の対浦野八段戦となりました。
振り駒で先手となり、いつものように初手▲５六歩から中飛車志向の出だしでしたが、5筋の歩を突き合っての向かい飛車に、後手は角道を開けない引き角という序盤スタートの対抗形となりました。
モバイル中継のAIグラフを見ると、序中盤から徐々にリードしていたところから一度形勢を戻され、そこからまた引き離しにかかったところで、今度は踏み込み過ぎてまた形勢を戻し、一時は逆転されての苦しい終盤戦。ただし、そこから諦めずに勝負手を放っていき、最後は即詰みに仕留めての再逆転勝ちのようでした。
調子が良いのか悪いのかは分かりませんが、負けないように負けないようにと、地味に渋く行くより、少し冒険気味でも踏み込もうという方針での一局だったのか？それとも、普通に最善を目指した結果、たまたま激しい感じになったのか、そこはよく分かりません。いずれにしても、やっぱり勝ってよかったというところ。次戦の相手は澤田七段で強敵ですが、是非頑張ってもらいたいです。