上・中・下の超大作。
面白かったです。
でもちょーーーっと長かったかな
父親の仕事の都合で幼少期をエジプトで過ごしていた少年、歩。
自己中心的で強気な母と、奇行ばかりを繰り返す姉は犬猿の仲。
父親はその家庭環境を僧侶のように静観し、仕方なく歩は自らの気配を消して生きていた。
世界情勢、政治、セクシュアリティ、マイノリティ、家族、親の離婚、信仰、コンプレックス、いじめ。
沢山のメッセージを孕んだ、それでいて生きる事の何と素晴らしいかを感じさせてくれる物語。
家族の中で一番マトモだった歩の、徐々に壊れていく様は読んでて辛くなりました。
そして、さすが巨匠、西加奈子大先生!
物語の着地点でそう来るとは!!!
後半、クライマックスの畳み掛けるような展開と歩の心の変化が読んでて心地よく、ページを捲る手が止まらず最後は一気読み。
オススメな逸作ですよ。
でもちょーーーーっと長かったかな
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OM