次回のメンクリ通院まで、また1ヵ月は待たねばならない。オットは、相変わらずだった。
ケガのリハビリへ出かけたとき、「今日は○○の展示会があるから寄って帰ったら」と、仕事に役立つかもしれない情報をメールしたけれど、返事は無し。診察が終わったらすぐに帰ってきた。
得意先からせっかく声をかけてくれた案件にも、色よい返事をしない。
端で見ていると、いつも思う。とにかく、やってみなければわからないことを、なぜやる前から諦めるのか。このころはまだ寒かったし、ケガのあとが痛くてたまらないと言っていたが、あまりにも消極的すぎる。そういう決断のできないところが、メンヘラーなんだって言われるかもしれないけど…。
これって、ケガの後遺症やうつのしんどさを解らないで、ワタシが無理強いしてるってこと
とはいえ機嫌が良いときは、食事の支度や家の小さい用事を手伝ってくれたり、去年の帳簿類も何とか自分でまとめて持って行ったし、ワタシの伝票や帳簿も持って行ってくれた(オットが行く病院のすぐそばに会計事務所があり、このころのワタシはとても忙しかったので)。たぶん、生活費をずっと入れていないことへの、後ろめたさもあったんだと思うが。
そして、月に一度ある友人の仕事の手伝いも。しかしそれも、行ったあとは「くたびれた」と、翌日はほぼ寝たきり状態だけど。風呂にさえ入らず、何をする気にもならないらしい。
ワタシが、友だちと一日我が家で遊ぶ約束をしたときは、マンガ喫茶で時間をつぶしていたようだ。
そんな感じで春になった。
低調かつ仕事やる気ナシの中でも、何とか保っていたオット。
この日は病院から会計事務所へ寄って伝票類を引き上げてきてくれ、夕方帰ってきた。
いつもは午後6時ごろ散歩に出るんだけれど、この日は7時半になってようやく出かけていった。だけど、9時を回っても戻ってこない。
遅すぎる。
先だって、「犬にリードを引っぱられて危うく車道に出そうになり、車に轢かれるところだった」とぼやいていたので気にかかる。
風呂を洗って湯を張り、食事の下ごしらえをしてから携帯に電話を入れると、ご機嫌な声。
「もしもし。どうしてるの」
「いつものコンビニで、知人Bと△△さんとで話をしてる」
知人Bは、例のおっさんである。△△さんというのは、散歩でたまに会う愛犬家だ。どうやらお互い散歩の途中にコンビニ前で出会い、ついでに知人Bもそこにいて、不況で仕事がうまく行かない話で盛り上がっているらしい。△△さんと知人Bは、おそらく面識ないと思うけれど、一緒に離しているうちに盛り上がったんだろう。
どっちも犬を連れたまま、ワンカップでも飲んでるんじゃないか。
あちらもうちも、犬たち、長いこと待たされてご苦労様。
オットがようやく帰ってきたのは、もう10時半だった。
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