先日、教育テレビ(総合だったかも)で認知症に関する情報番組をやっていた。
認知症の種類や治療法などを紹介する中で、簡単なテストが紹介された。

円を描き、そこに「時計の文字盤と10時10分を記入してください」というもの。
こんなの簡単、と思えるテストだが、認知症になるとうまく描けないという。
たとえば、1~12の数字を円にきちんと並べられず、横一文字に並列させたり、真ん中に寄せて描いたり。
時計の針も、長針と短針の区別がつかなかったり、どこへ入れて良いかわからず何本も記入したり。10と2を指さず、10のところに重ねて描いたりする人もいるそうだ。


認知症になると、空間の認識が正しくできなくなる。これはその程度を知る上で、参考になるテストなんだそう。見た目は全く正常に見えても、やらせてみるとビックリというお年寄りもいるらしい。


同じものを何個も買ってきたり、冷蔵庫や戸棚に大量の“腐らせ物”を溜め込むこともある。何度言っても表のゴミ箱に入れず、収集の日までゴミを部屋に蓄えるし、洗濯物も洗濯機へぎゅうぎゅうに押し込むからきれいに洗えない。
そして、場の空気を読めないことがある、うちのハハ

彼女なりに、うつ病のオットに気を遣っているのはわかるけれど、どうも悪いほう悪いほうに反応しているような。でも、自分は「気を遣っている」という意識があるから、感情がぶつかり合うのだ。


テレビを観てから、ハハにテストをしてみた
するとハハは、円の中に数字をきちんと書いたまではいいが、同じ長さの針を、ほぼ水平に10と2の間に引いた。
つまり、円の中心よりだいぶ上に線を引いていたのである。

う~ん、ビミョ~
ちょいボケといったところか

まだ自分で毎日のように医者へ行けるし、自分のことは自分でできる。
しかし、なんの趣味もなく、休日はただデパートへ買い物に行くだけだ。友だちや仲のいい親戚がいるので、一緒に遊べるうちはいいけど、誰も相手がいなくなれば、とたんに症状が進むだろう。
今のうちに、しかるべき医者に診せないといけないよな。
取り返しがつかなくなる前に。


そんなハハに、オットの症状を把握させることは至難の業
本人に悪気がない(むしろ気を遣っている)だけに、難しい。

だからこの二人を置いて終日出るときは、家のことがとても気になるのだ。仕事だから、出ないわけにはいかないけれど。


あの日も、そうだった。