クラウディ・ベイ-NZを代表する素晴らしいワイン | 太田忠の縦横無尽

クラウディ・ベイ-NZを代表する素晴らしいワイン

ブショネワインについて書いた ら、意外にも反響があった。


そもそもブショネになるのは、コルクを使用しているのが原因である。ブショネのリスクを冒してでもワインの作り手たちがコルクを使うのは何故か? それは、ワインが生きているからであり、ボルドーワインのような長期熟成タイプにおいて最も顕著であるが、ワインがコルクを通じて呼吸をしながら20年、30年という年月をかけて良い状態に仕上がっていくのだ。だから、一般的にはコルクが使われるのである。もちろん、コルクではない瓶詰をしているワインであれば、ブショネの問題はおこらない。


コルクではない瓶詰とは何か?


まだまだ主流とは言えないが、いわゆるスクリューキャップのワインである。スクリューキャップであればコルクの劣化が生じないためブショネは起こらない。ただし、コルクのように呼吸ができないため、早飲みタイプが中心となる。スクリューキャップのワインと聞くと、なんだか「安物ワイン」のイメージが先行してしまうが、我が家で超お気に入りでよく飲んでおり、自信を持ってお勧めできるワインがある。


「CLOUDY BAY:クラウディ・ベイ」というワインがそれだ。


生産地はワインの本場フランスではなく、ニュージーランド。「え、ニュージーランドでワインを作っているの?」という声が聞こえてきそうだが、ニュージーランドもワインの生産地であり、中でも「クラウディ・ベイ」はその品質、味ともにトップクラスである。


初めて飲んだのが、ニュージーランドに行った時だった。

毎日、羊とロブスターとサーモン中心という偏った食事が続き、うんざりしていた最中、「せっかくだからご当地のクラウディ・ベイを飲みましょうよ」という妻の提案で注文。


出てきたのが、何とも寂しげな、力のない、貧弱なエチケット(ワインに貼られているラベルのこと)のワインだった。なるほど「どんより曇った湾」である。通常、生産者の立場で販売量を伸ばしたい、と考えるならば万人の目を引く凝ったデザイン、鮮やかな色使い、華やかさやシャープさやキュートな印象などを目指すはずだが、そういう意気込みは微塵も感じられない。


「え、これおいしいの?」と私は不安になって聞いてみた。

「とてもおいしいワインよ」


ということで、一口飲んだ。

実にフルーティーで、華やかで、心楽しくなるワインではないか。あまりにも外見と中身が違うワインだ。



太田忠の縦横無尽-CLOUDY BAY



写真は3タイプ。一番飲まれているのが、左の白の「ソーヴィニヨンブラン」でこれがフルーティーなタイプ。右が白の「シャルドネ」でドライな辛口タイプ。そして真ん中が生産量は少ないが赤の「ピノノワール」であり、しっかりした果実味あふれるタイプである。ワイン好きの方はぜひ、一度ご賞味を。まずは「ソーヴィニヨンブラン」がお勧めである。


太田忠の縦横無尽 2011.2.21

『クラウディ・ベイ-NZを代表する素晴らしいワイン』

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