無茶なスケジュールで未知数を試す | 太田忠の縦横無尽

無茶なスケジュールで未知数を試す

私のブログのカテゴリーの中で、本当はもっと更新の頻度が高そうに思えるのに意外と語る回数が少ないのが「仕事のこと」である。


前回、このテーマで記事に書いたのが3月12日の「会社設立1周年」 というものだったため、実に半年以上にもわたって純粋に仕事のことについて触れたものを書いていない。


おかげさまで仕事の量および会社の収益ともに順調に増えており、会社設立8ヶ月目の09年11月から一貫して単月黒字が続いている。そして来月からは新規顧客効果により営業利益率が向上する。金融業界は依然としてまことに厳しい状況に変わりはなく、ほとんど良い話を聞くことはないが、おかげさまでマクロ環境にあらがう形で決して大満足ではないものの結果が出始めている。ありがたいことである。


さて、今週は象徴的な週である。私が外資系企業でアナリストをやっていた時代は、1週間毎日出ずっぱりで顧客とのミーティングやプレゼンテーションに明け暮れているということが頻繁にあったが、あまりにも過密かつ過激なものだったため一時期声が思うように出ず、咳き込むことが多かった。いくら会社の仕事とはいえ、このような行き過ぎたスケジュールは体力的にきついし、精神的にも辛い。あまりにも疲れすぎて「気力」を使い果たしてしまい、過密スケジュールが終わった後はしばらく何もする気が起こらないということを何度も経験した。「もう、こんなバカげたことはやめよう」と、それ以来、毎日外出するという無茶なスケジュールを組まなくなった。


あれからもう6年くらい経つだろうか。その無茶なスケジュールが今週やって来るのだ。今や自分でスケジュールを完全にコントロールできる立場にあるのに、である。あまり気に留めずにいたのだが、全部埋まってから「しまった」と気づいた。が、後の祭り。なに、祭りだからちょっと賑やかにやってみようか、と思っている。


仕事以外にも消化しないといけない課題はいろいろある。普段は余裕含みでできることも、このような緊張を強いられた状況の中でどれくらいできるのか久しぶりに試してみよう。今の私に火事場のバカ「力」がどれくらいあるのか未知数であるが、未知数の答えを自分で確かめられる時ほどワクワクすることはない。まさに自分を試す時である。


太田忠の縦横無尽 2010.10.24

『無茶なスケジュールで未知数を試す』

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