イパネマの娘 by 太田忠ピアノトリオ | 太田忠の縦横無尽

イパネマの娘 by 太田忠ピアノトリオ

昨年の12月13日(日)に高田馬場のカフェ・コットン・クラブにおいて、第2回Jazzyland Festivalがおこなわれ、『イパネマの娘(The Girl From Ipanema)』にてピアノトリオで演奏をおこなった。


太田忠の縦横無尽-太田忠のジャズピアノ演奏動画 0912

YouTubeによる演奏動画はこちら ↓
     『イパネマの娘 - The Girl From Ipanema』
     (p)太田忠、(b)立花泰彦、(ds)上村計一郎


イパネマの娘は、ボサノバの大家であるアントニオ・カルロス・ジョビンの代表曲であり、「そんな曲名知らないよ」と言う人でもメロディーを聴けば「あ、知ってる、知ってる」というほど有名な曲である。この曲が一躍世界的に有名になったのは、テナーサックスの大御所スタン・ゲッツをフューチャーしてアストラッド・ジルベルトが歌った『GETZ/BILBERTO』(1963年)であり、その年のグラミー賞で最優秀アルバムに輝いた。1963年といえば私が生まれるちょうど1年前のことである。大昔といえば大昔だが、ジャズのスタンダードナンバーとしては比較的新しいといえば新しいとも言える微妙なところである。


イパネマの娘は、ビートルズの『イエスタデイ』に次いで、世界で2番目に多くカヴァーされている曲だそうだ。カヴァーされている数がビートルズの『イエスタデイ』よりも負けていることに対して、ジョビンはポツリこう言ったそうだ。

「だって、ビートルズは4人いるんだろ?」


さて、曲のほうであるが、通常女性が歌う場合はE♭メジャーのKey(楽譜に♭が3つ登場)でやることが多いが、インストではFメジャーと決まっている。Fメジャーの場合は、♭がひとつしかないので非常に容易になり弾きやすいのだが、曲者はサビの部分である。G♭△7→B7→F♯m7→D7というコード進行とともに、メロディーラインがどんどんと転調していくのである。聴いていて最も気持ちが良くなるのもこのサビのところであるが、ピアノを弾く側としては難しい。しかしながら、リディアンスケールなどを使いながら工夫をこらすと、なかなか腕の見せ所となる。


今回のライブの演奏は、| F△7 | G♭7|の繰り返しによる8小節のイントロに続いて、テーマ~ピアノソロ3コーラス~ベースソロ2コーラス~テーマ~エンディングという流れでおこなった。「南国のトロピカルな雰囲気を高田馬場でも味わえる」ような演奏にしたい、というのが私の今回目指したところであるが、はてさてどこまでうまくいったかどうかは、皆さんのご判断におまかせしたい。


第1回のJazzyland Festivalに続き今回も大勢の聴衆に恵まれ、演奏する側としてはまことに気分が良かった。次回は今年の5月に予定されており、また果敢に出演してみたい。


太田忠の縦横無尽 2010.1.16

「イパネマの娘 by 太田忠ピアノトリオ」

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