もうマスクは売り切れとは言わさない
インフルエンザが日を追って急速に罹患者数が急増しているらしい。11月1日時点の国内感染者数は154万人に達したと報道されており、毎日数万単位で患者が発生し、休日の診療所は長蛇の列。3時間くらい待たされるケースも続出していると聞く。
6月にインフルエンザをこのブログで話題にした時
に、「マスクを買おうにもどこも売り切れで買えないから、マスクをしている人は少ない」というのがうちの妻の見解だったが、この見方はどうやら間違いだったようだ。なぜなら、あの頃と比べて今もあまり状況は変わっていないように思えるからだ。すなわち、少なくとも私が暮らしている東京都内では、戸外でマスクをしている人が非常に少なく、電車の中でもおそらく1/10程度しか見ないのである。何時覗いてみてもドラッグストアにはマスクは常時売られている。
この1週間ほどの間に、3度ほど電車の中で激しく咳き込む人を見かけた。いずれも中年の男性であり、咳が出るとなかなか止まらないらしく、連続して10回くらい「ゴホゴホ」やっている。もちろんマスクをしていない。周りにいる人たちは皆一様に嫌そうな顔をしているのだが、その彼らもマスクをつけていないのだ。
別に新型インフルエンザに限ったことではないが、冬場において電車の中で咳をする人たちの9割はマスクをしていない。4年ほど前に電車の中でインフルエンザをうつされた私としては、それ以来「自己防衛するしかない」と心に決めて外出時には必ずマスクをつけているが、これだけ社会問題になっているにもかかわらず、状況は改善されていないのである。
新型インフルエンザにおいては子供たちの症状が極端に重症となる特徴が出ているので、一刻も早くワクチンによる対策をしてほしいと思う。が、しかし、これだけ罹患している人たちが急増しているのにもかかわらず、自分で咳をしようが他人にされようがマスクもせずに外出するなんて、どうかしていませんか?
太田忠の縦横無尽 2009.11.8
「もうマスクは売り切れとは言わさない」