観世流能楽師の橋本忠樹でございます。

観世流能楽師の橋本忠樹が綴る日々のうだうだ日記
写真:吉野天人、撮影:金の星渡辺写真場


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今日は京都観世会主催の「東日本大震災義援能」でした。


私は2部の出演でしたが、多くのお客様にお越しいただき有難うございました。




さてさて明日は、道成寺の下申し合わせです。



舞台リハーサルです。



初めて道成寺を舞台で舞うのです。



今は緊張というか、憂鬱・・・。



ふ~。





さてさてさて


道成寺の話しの3日目。



今日はお約束の「「鐘」のお話。



「能っ静か」だと思ってたのにこんなすごいことが!


ってお話。




能は、「静か」そして「眠くなるもの」と思われているようです。



実際そうかもです。




僕の考えですが


それは


「日本人の波長に合っているから!」



能の謡や囃子が子守唄のように心地よく聞こえ、

ゆりかごにいるようなホッとできる空間だからですよ。



と、私は思います。



実際

ゆっくりでなく、激しい能もありますから

そういった曲は見た目も派手で楽しくて眠たくならなかったりします。



初心者の方をお誘いするのに、曲目を選んでお誘いしたりします。



さて

道成寺は能の「静と動」の究極の舞台です。


道成寺は能の中で一番大きな作り物を出します。


舞台の中央に実物とほぼ同じ大きさの鐘を吊り上げます。



もちろんお寺によって鐘の大きさは違いますけどね。


鐘の重さは100キロ近くなります。



あまり知られてませんが、能舞台の屋根には滑車が取り付けられています。



それはこの「道成寺」だけに使います。


その滑車に綱を通して鐘を吊り上げます。



また笛の横の柱には、金色の環がついています。


通した綱をここへ通して括り付けて、鐘を吊ります。



鐘を運び滑車に通すのは「狂言方」


通した綱を受け取って、環に通して吊るのが「シテ方」


と役わけされています。



シテ方鐘後見には、笛の横に主後見  地謡と並んで副後見

それぞれの後ろに重石となる人が一人づづ(通称・文鎮さん)

主後見側の一番後ろにいるのが「さばき」といって環に通した綱をくくる人がいます。


計五人です。



重い鐘にもっていかれないように、「重石」になるひとは主と副の後見をおさえる力仕事。


「さばき」は綱をくくるのですが、きちんとくくらないと鐘の高さが変わってしまします。



高さが変わると、すべてが変わってしまう。



お客様からの舞台の印象。


舞うシテとの関係。


すべてが変わってしまいます。


とにかく、とても重要な役どころの鐘後見です。



もちろん道成寺にしかこの「鐘後見」はいません。



前半の最後にシテはその鐘に中に飛び込みます。



これを鐘入りと言います。


鐘後見という役が吊ってある鐘を落とします。



落ちてくる鐘に向かってシテが飛び込みます。



観世流能楽師の橋本忠樹でございます。
道成寺・シテ橋本礒道


勢いがあるので写真がブレてますね。



さて写真には、シテが居ませんよね。


鐘の中に飛び込んでいるのです。



落ちてくるところに垂直に飛び込む。



一歩間違えば大事故。



だから鐘後見との息が大切。



よく「親兄弟に鐘後見は頼んではいけない」

といわれます。



それは


「落とすのに、どうしても躊躇してしまうから」



でも僕は、信用できる方だから命も預けられると思うのです。



今回、鐘後見をお願いしたのは伯父の橋本雅夫です。




何度か伯父の鐘後見を「さばき」役として後ろで見てました。

実感した鐘後見としての、信頼ですね。



そしてなにより、37年のお付き合い。


私の事を知っている。



人としての信用と、舞台人としての信用。



なんといっても命を預ける方になるわけですからね。



鐘後見は一見地味に見えたりするかもですが、

実はとても大きな存在なのです。

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気がつけばもう3月も13日に・・・。



今年は閏年なので、1日おまけを頂いているのですが・・・。




今年は、目標があるだけに日が経つのが早い気がします。


道成寺の会まであと1ヶ月半となりました。





有難うございます。




SS席(正面特別席)とS席(正面席)C席(二階正面席)は完売いたしました。






A席(脇正面席)B席(中正面席)は、まだ余裕ございます。




私の記念会。



非力な私でございますので、お一人でも多くの方の応援をお願い申し上げます。






あと1ヶ月半。




道成寺という曲の奥深さ。。。





お稽古をしても、先が見えないというか。



自分のお稽古が至らないのかもしれません。





道成寺について、先人たちの仰られてた言葉の一つ一つ。


以前は「そうなんだ」と思っていたことですが、


その一つ一つを現実に目の当たりにすると、とても重く。






書きますとお約束した「道成寺のお話」とか書けるものではないですね。




ほんま、いっぱいいっぱい。






しかしながら


この会をさせていただく事への思いは書きたいと申しますか

残しておきたい。




今回は「道成寺の番組」を書かせていただきます。


お約束は「鐘と鐘後見」でしたがそれは次回へ。。。




道成寺は、舞台上の演者の息でしょうか。


それがとても大切だと思います。



私は、初めて勤める舞台ですから。



今回の道成寺の布陣?は私の思い。



後見、片山幽雪先生。


地頭、片山九郎右衛門先生


副地(地頭を支える役)に、父・礒道。


副後見には、叔父擴三郎。


鐘後見(次回以降、詳しく書きます)には、伯父・雅夫。

鐘の副後見に、従兄弟・光史。



主となるシテ方は、私の心から信頼の方々でございます。




師匠は常は厳しく怖い存在ですが、舞台では一番心強い存在となります。




そして身内。


私は、幸せだと思います。


見本となる存在が身内にある。



これもとても心強い。



ワキ方、お囃子方、狂言方も、もちろん思いあります。


それはまた次回。




本番まであと1ヶ月。。。

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