第二回口頭弁論---その2---開廷 | 【実録】ネコ裁判  「ネコが訴えられました。」

第二回口頭弁論---その2---開廷

裁判所に着く。
川畑の例の車は既に駐車場にあった。


ユミコが寄る。
杉森のおばさんも寄る。


ユミコ     「なにこれー。まだ洗車してないじゃん。」
おばさん    「まっしろだねー。」
ユミコ     「足跡いっぱいだよ。ネコの」
おばさん    「本当だねぇ」
ユミコ     「修理もしてないじゃん」
おばさん    「本当だねぇ」
ユミコ     「修理する分けないか…。」


解説し放題である。


タロウ     「足跡が消えるから、洗車してないんじゃないの?」
おばさん    「はぁーん。ご苦労なこって」


確かにご苦労な事である。


おばさん    「でもさ、この前すごい大雨降ってるよね…。」
ユミコ     「そうだよねー。大雨降った。」
おばさん    「この足跡ってさ。大雨の後でない?」
ユミコ     「大雨で普通足跡消えるよね…。ホコリの後だからさ。」
おばさん    「私もそう思う」


ワタシもそう思う。
確かにバケツをひっくり返したような大雨が2回ほど降っている。
前回の口頭弁論以降…。


タロウ     「大雨で消えるかどうかは別として…。」
ユミコ     「汚い…。車…。」
おばさん    「これで、本当に大事にしてるのかね?」


私もそう思う…。
心底そう思う…。


この前と同じように2階の法廷へ上がる。
法廷前にある原告被告の出欠表にサイン。


この前と同じ…。原告川畑のサインはない。


この際だから記述するが…。
この出欠表は、来たらすぐに書く事になっている。


ちゃんと書け!川畑!!
サインしろ!川畑!!


こういう事をキチンとしないあたりから大変感じが悪い!!


通知表に「先生の言う事をよく聞いていない」って書かれた事がないか?
「面倒がらずに言われた事は実行しましょう」って書かれた事がないか?


まぁいい。ワタシはサインした。


そしてその真ん前のベンチで待つ事にする。


ユミコ     「証人連れてくるのかな?」
タロウ     「前回、そう言ってたから連れて来るはず。」
ユミコ     「でもさー。それって打ち合わせ可能でしょ。実際。」
タロウ     「そりゃね。こっちが証人を立てた場合も同じ事が言えるけどね。」
ユミコ     「どうすんのさ?合わせてたら。」
タロウ     「合わせててもいいよ。こっちは本当の事を言うまでだし。」
ユミコ     「厄介でない?」
タロウ     「だから被告からも質問できるんだよ。証人尋問。」
ユミコ     「なるほどね。じゃ。嘘ついてたりしたら、そっからわかるかもって事ね。」
タロウ     「そう言う事だね。」


向こうのほうに人影が…。
出欠表ではウチが最後の様子である。
……。どうやら川畑陣御一行である。


今日は3人での出廷の様子だ。
20代の若者と初老のご婦人である。


証人か…。はたまた傍聴人か…。


ポンチョさん…。書記官さんも現われた。


書記官     「あ。被告の山田さんですね。」
タロウ     「はい。」
書記官     「原告が来た様子なので、中にお入りください。もうすぐ裁判官も来ますから。」
タロウ     「わかりました。」
ユミコ     「ワタシも入っていいですか?」
書記官     「はい。傍聴席で…。」


ユミコと杉森のおばさんが傍聴席に入る。
その後に続くように20代の若者と初老のご婦人も傍聴席に入る。


ワタシは原告被告の入り口から入る。
川畑が続いて入る。


被告席にて必要書類を出して準備をしていたら裁判官と司法委員も入廷してきた。


いざ開廷である。

                                      第二回その2 イラスト: