突然、よく通る道にあるガソリンスタンドが閉店した。

利用するクルマは多かったようなのに。

思えば、近年、近所のガソリンスタンド閉店が著しい。

 

母親の実家は静岡でガソリンスタンドをやっていた。

クルマがはいってくるたびに、

「いらっしゃい」と迎え、

オジサンやいとこはその事務所を飛び出していった。

時折、タンク車が来て、

地下に埋設されたタンクにガソリンを補充していた。

ガスボンベや灯油も扱っていて、

それらをトラツクに積み、配達に出て行った。

小さい頃はそんな作業をよく見ていた。

一時は、ほかに2店出し、長男、次男が店長をしていた。

 

ときが経ち、

店は、減っていった。

交通量の多いバイパス通りの店だけが残り、

やがて、その店も閉じられた。

 

結構前から、

ガソリンスタンドは減っている。

人口減少や高齢化が顕著になるまえから、

減り始めていた。

 

クルマの燃費が良くなる、

CO2排出が問題視される、

そのスピードが、はやかった。

 

そして、EV(電気自動車)の急拡大が、

ガソリンスタンドを一気に減少させた。

 

資源エネルギー庁によると、ガソリンスタンドは、

1995年3月に60421あったが、

2019年3月には30070に半減し、

2025年3月時点では27414になっている。

 

「スタンド難民」という言葉も生まれている。

唯一人口増を続ける首都圏ですら、

冒頭で示したとおりだ。

地方は深刻だ。

 

「水素自動車」という技術、

「占用」ではなく「共用」、「カーシェア」というしくみ、

も進展している。

ガソリンスタンドという業態は減らざるおえない。

 

あきらかに、ヒトの足のあり様が変わろうとしている。