ユニクロに行くと訪日外国人がたくさんいる。

いちばん多いのは大きな銀座店かもしれない。

日本人客があまりいなくてほとんどが外国人だ。

アジアや中南米の人たちが多いが欧米人も結構いる。

よくいくのは御徒町店だが、ここもたくさんいる。

ここは外国人客と日本人客が半々といったところだろうか。

とくにアジア・中南米の人たちが目立つ。

 

見ていると、彼らは、ゆったりと、よく選んで、たくさん買ってゆく。

売場で話し合いもしながら。

 

ユニクロは2024年、日本だけで1兆円を売り上げている。

国内のファッション市場の8分の1にあたるという。

世界では3.1兆円。ZARA、H&Mに次ぐ規模になる。

まだまだ伸び続けている。

 

ユニクロの服は、

流行を追うファッションとしての服ではなく、

人々の毎日を、より豊かに、より快適にするための服、

という、「ライフウェア」という考え方が世界に支持されている。

ほかのアパレルメーカーと違う。アウトドアブランドや、ワークマンなどに近い。

なので他にない価値を持つ。

第一に、シンプル。ずっと使える。

第二に、最先端の機能。たとえばヒートテック、エアリズム

第三に、低価格なのに、細かなところまで目が行き届いた高品質のつくり

この飛び抜けた価値が、

世界のどのユニクロに行っても外国人が多いという状況をつくりだしたいる。

日本はどこも真似ができない「改善」の鬼だ。よりよいものをひたすら求め続ける。

いずれ上位も抜かれることになるかもしれない。

 

あと。もうひとつ足すと、

富裕層から貧乏人まで、みんな買っているということだ。

大衆から分衆へと言われて何十年も経つ。

購買層を限定したターゲットマーケティングが当たり前といわれる現代で、

これは奇跡的なことだ。

 

とくに日本のユニクロに来日外国人があふれているのは、

その安くて高付加価値の服が世界でもっとも安く買えるからに他ならない。

世界中に店があり支持されているマクドナルド、

その看板メニュのビックマックの価格をドル換算してみるとわかる。

先進国が多い欧米はいくらか。

1位スイス8.07ドル、6位イギリス  5.90ドル、7位アメリカ5.69ドル。

開発途上国が多いアジア・中南米はいくらか。

18位シンガポール4.97ドル、20位コロンビア4.90ドル、22位トルコ4.68ドル。

隣国はいくらか。

33位韓国3.99ドル、42位中国3.53ドル。

日本はその下で、

44位日本3.19ドル

となり、45位ベトナム3.01ドルと同等だ。

ユニクロの服も同じことになっている。

日本のユニクロに世界中の人が集まるわけだ。