横断歩道

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好きだ

好きだ

好きだ

3年付き合って一度も

行ったことのないことば

夕暮れの横断歩道を渡り去る君の背中に

大きな声でさけんだ

君はふり向かず

そのまま街頭に消えていった


よく2人で来た喫茶店コンチェルト

コーヒー1杯で2時間でも3時間でも

おしゃべりをした

二人は芸大

今日の会計学の講義が超つまらなかった事

学食のお昼のナポリタンパスタが案外おいしかった事

たわいのないおしゃべり

やがて彼女は僕の部屋にちょくちょく泊まるようになった

貧乏学生だった僕たち

たまに白菜に安い豚肉を入れて食べた

他の具材はない

こたつの上にコンロを置いて

箸をつつきあった

時々同じの肉をつかもうとする

見つめあい、そして笑顔に

僕はミュージシャンを目指していた

当然親は大反対

長い事実家には帰っていない

彼女はピアニストの卵

さらりとした髪でピアノを弾く姿は美しい

そんな幸せな日々が続いた

でも、僕は酔ったいきおいで彼女の友人に

ちょっかいを出してしまった

仲間たちと食事をしてお店を出たら

大雨になっていた

彼女はなぜか傘を持っていなかった

帰る方向が一緒なので、僕の傘に入れてあげた

少し寒い

彼女は心なしかふるえている

ちょうど僕の家のまえに来たので

すこしあったまった方がいいかも

寄っていく

と声をかける

彼女は小さくうなずく

そして彼女が僕の家を出たのは

あさやけの頃

運悪く新聞配達をしている友人に見つかってしましった

やがて彼女もしられた

すごくしかられることは覚悟していた

でも彼女は淡々といつものように僕の手を握る

でもすごく強く

一言、あなたの事だけを愛していたの

そう告げて手をほどく

そして何も言わずに

後ろを向いて去っていった

すぎた過ちは戻らない

どうしても照れくさくて言えなかった言葉

好きだと何度も叫んだ

信号機は赤になっている

晩秋の風に落ち葉が舞っている

 

 

*今、創作者が、作品を気軽に発表できて、新しい繋がりができる

 

 

 

場づくりに励んでいます。

「クリエイターが集う場所」というグルっぱです。

お気軽に遊びにいらしてください。

そこから、作品や繋がりの輪が広がることを願っています。

*ご来訪ありがとうございます。

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