運命の女神が微笑み、順風満帆だったように見えた日々に、異変が見え隠れし始めた。
『乗り越えられない試練はない』って、ドラマ【仁】でも言ってたよね。
今の私なら、こうします。
そんな言葉なんて
ホントかよ!って笑って蹴飛ばします。
【運命があるとしたら】
楽しく学んでいる最中に、体調の異変が始まってた。
生理が止まらなくなり婦人科へ。検査すると目立った問題もなく、年齢的なものでしょうとホルモン注射を打ってくれました。
それでも治らずおかしいな…と過ごすこと数か月。やはり変だともう一度診察を受けると、子宮がんが見つかったのです。
***
『私死んじゃうのかな…』という思いが、心のどこかにいつもあり、それを感じたくなくて、治療に全力を注いだ。ほんと、とってもビビりな小心者です。
真正面から死を感じて、わんわん泣く人のほうが強い。私は怖くて、死と向き合えなかったし、病気とすら向き合えてなかった。
自分が病気を受け入れてないと気づくのに、四ヶ月かかった。受け入れられなくてもいい、それでもいい。病気になって嬉しいと思う人は少ない。いいんだよって、ようやく言えた。
そんな風にやっと『受け入れてない私』を受け入れた矢先、今度は転移の疑い。でも人間ってすごいんです。『死へのを覚悟』という思いで恐れを包んでしまう。すると、しなやかで力強く穏やかに過ごせてしまう、そんな経験をした。
結局、転移はしてなかったけど、そうなると今度は、恐れてたことすらも無かったことにしてしまう。周りから、結果聞くまで怖ったでしょう?と聞かれても、ピンとこないくらいに。
***
こんな風に死への恐れを完全にないものにしていた私が、ある時思ったの。
がんってウイルスとかではなく、自分自身の健康な細胞のミスコピーから生まれる。ほとんどの人で起きること。ミスコピーでも私の一部なんだなぁって思った。自分のイヤな部分だから、なくなればいい?なんかそれって違うような気がした。
アニメ『はたらく細胞』でも同じような視点で触れていた。ネガティブな面だけを見て否定している、自分の弱さを否定してる私と重なったんです。
それに、わたしの病気の細胞はとても活発で、やりたいことのために、次々と資格を取る私と似ていた。
私がそこにいるような気がした。
そして。
死にたくないから治療するの?
治療するため生きてるの?
死にたくないから生きてるの?
生きるために生きてるの?
それ、違うよねって。
これに気づいてから、病気と闘うのも終わりました。
闘う相手なんて、どこにもいないと気づいた。闘ってないわたしは、“ガンサバイバー”と名乗ったことはありません。
***
病気になったのも運命なのかはわからないけど、病気になる前の私とは、色んなことが変わった。一番変わったのは『何もしなくても愛される』ということを受け取ったことかもしれない。
ただ病院のベッドで、寝て、起きて、ご飯食べて、おしっこして、それしかしてないのに喜んでもらえるの。料理も、掃除も、役立つことなんて、何にもしてないのに、それどころか心配いっぱいかけているのに、愛されているという経験。
そんな経験の中で私は更にゆるんでいき、私なりの奥行きのある、彩り豊かな人生を受け取れるようになっていった。
そして、弱い“私”と共に生きることができるようになったときに、魂が叫ぶ瞬間が来たのです。
5)へつづく
~やさしさの中で愛おしさ溢れる対話~
インナーチャイルド・コーディネーター
やまがた貴子(心理セラピスト)
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