こんばんは また僕の大切な友達を紹介します 歌手で詩人で 巫女のような女性です
歌はフランス語で歌われているので「シャンソン」 は相棒は謎のアラビア人アレスキー
伴奏は当時のアメリカのフリー(前衛)azzを席巻したアート・アンサンブル・オブ・シカゴ
超絶技工で知られるユニット なので音楽カテゴリーとしては当然「Jazz」
その音楽は?と言われれば「現代詩」 まだ「言葉」と「音楽」のコラボがあった最後の時代
多分初めて聴く人には何が何だかわからないでしょ?いいんです
浮遊感漂うフォンテーヌとアレスキーの不思議なコーラス 不思議な世界
最後に訳者さんのブリジット・フォンテーヌへの想いを 正直な感想だと思います
ブリジット・フォンテーヌ 『ラジオのように』
Brigitte Fontaine - Comme a la radio 1969
それはまったく
ラジオのよう
何でもない
音楽以外の何ものでもない
何でもない
言葉、言葉、言葉以外の何ものでもない
ラジオのように
じゃまにはならない
カードはちゃんとやれる
自動車道でちゃんと眠れる
ちゃんと金の話ができる
怖がらないで
それはまったく
ラジオのよう
それは何でもない
音を出すためでしかない
沈黙はたまらない
何かあってもやっぱりたまらない
ふたりの間にラジオが
かろうじてすこし音が
沈黙を満たすために
かろうじてすこし音が
怖がらないで
それはまったく
ラジオのよう
この時間に無数のネコが道でつぶされる
この時間にアル中の医者が若い娘の体の上で誓い
そして、言う「彼女はおれに指をならさないんだ、あばずれだ」
この時間に公園にいる5人のばあさんが質問し始める
20分前5分前かを知るために
この時間に無数の、無数の人が考える
人生は恐ろしいと。そして泣くのだ
この時間に二人の警官が救急車に乗り込み
そして、川に頭をケガした若い男を川へ放り込む
この時間に一人の・・フランス人が仕事にありつけてホッとする
世界は寒い
それは自らを知り始める
そして、何ヶ所かで火が付いた火事が起きているが
寒すぎるからだ
翻訳者よ、翻訳して
でも怖がらないで
みんなラジオがどんなものか知っている
何も起きるはずがない
何も重要なものはない
それは何でもない
それは何でもなかった
音を出すためにだけ
音楽の音だ
まさしく言葉、言葉、言葉、言葉
かろうじてすこし音が
かろうじてすこし音が
ラジオのように
【訳詩】『箱と曲』
http://hakotokyoku.blogspot.jp/2013/01/comme-la-radio-brigitte-fontaine.html
フレンチミュージックに興味がある方なら
その名前を一度は耳にしたことがある
ブリジット・フォンテーヌ(Brigitte Fontaine)ですが
フレンチミュージックだからと言って
フレンチポップを想像していると痛い目をみます。
紹介しておいてナンですが、
もし「こういった音楽、好きですか?」と聞かれたら
正直申し上げて私の答えは「ノン。」
摩訶不思議で宗教的で実験的で難解で
そして透明であり詩的。
メロディアスでもなく歌というより語りで
宙に浮かんで消える無機質な物体のようなもの。
残念ながら私は、宇宙と通じたり
神と通じるなどした経験が皆無なので分からないですが
もしそういった経験がある方だと
このブリジット・フォンテーヌの音楽に
なにかしらの衝撃を受けるのかもしれません。
大絶賛される方もいらっしゃるので
大衝撃を受けるか、「?」になるかどちらかかと。
フランスの音楽・映画・時々お菓子☆
http://wonderculture.blogspot.jp/2009/05/blog-post_09.html
