翌日は、忙しかった。


衣装を合わせ、一番高額な物を

レンタルする事にした。

サーシャは、本当に綺麗だった。

時間があれば、チュオンは、好みの

ドレスを作って貰い、

買ってあげたいと思っていた。


ヨンは、ウンスには、やってあげれ

なかった事を謝った。


私は、あの結婚式で本当に感動した

のよ?誓いの言葉も素敵だったわ!

二度もやる事はないわよ?


いや…お父さんとお母さんに

見せてあげれなかったから…


だったら、後で写真だけでも

撮ればいいわ!私達には、

孫と言う最高のプレゼントがあったから、

ヨンさんが気にする事はないわ。

それに、指輪の交換をしたのでしょ?

凄く素敵よ。


ジンも大忙しだった!

招待状は間に合わないので、

会社から、メールで招待状を送った。

大物ばかり呼ぶのだ。

メールを送った後は、電話で

ちゃんと話をした。

病院関係者はシネに頼んだ。


サシャの父親ソンフンは、

昔の教え子であり、サシャの会社の

社長ソン・シジンに電話した。


先生!その後、サシャさんの

具合いはどうですか?



シジン…サシャがいた企画部で、

虐めがあったようなんだ。



えっ?社内で、そんな事が?


どうやら、企画書も盗まれたり、

パソコンのデータもコピーされたり、

削除されたり、やってもいない事を

サシャのせいにされたらしい。


確か、あの企画部の室長は、やり手で

サシャさんより少し上の

チャ・ミョンファですが…

仕事ぶりはチーフのサシャさんの

方が的確だと聞いた事がありますが、

あまり企画が通らなくなったのは

室長のせいだったのですね…


その室長が先頭に立って、

部下達に虐めの指示や、企画を

盗んだようなんだ。

君は、社員の事をよくみてなかった

ようだね。


先生…そ、それは…


君が教え子だと、サシャは言わなかった

はずだ。君から声をかけたようだね?

サシャは虐め等気にせず前向きだった。


それで、足が?



いや、今から、リモートで、

皆んなに伝えて欲しい!

サシャは、明日、グレートロイヤル

ホテルで結婚式を挙げる!

企画部全員参加にしてくれ!

君は、サシャに好感を持っていたのは

知っているが、社員もまともに

管理できないなんてガッカリだよ。

結婚式の総指揮をとってるのは、

アン・ジン社長だ!君の会社を

買収しようと思えばできるだろう。


えっ?あのアン社長ですか?

す、直ぐにやります!

私も行っていいですか?

サシャさんのお相手も気になります!

彼女は、男性社員のマドンナ的

存在でした。くだらない噂も

おそらくその社員達が流したのかと

思います。


噂とは?


その…夜は遊んでいて、男には、

媚を売って仕事の企画も盗んだと。

秘書達が話してるの耳にしましたが、

私は、全く信じてませんでした。

彼女は仕事ができる先生の娘さん

らしい聡明な社員ですから!

しかし、私の監督不行き届きです。

では、今からパソコンで、

リモート会議と言って、

絶対参加と言います!


たのんだよ!明日は、50人程

来るように。


ソン社長から、緊急だと、

パソコンを開けるように言われた

社員達。


明日、12時より、企画部のシン・サシャ

さんの結婚式がグレートロイヤルホテル

で行われる!企画部は全員参加!

参加しない者は、社長の命令に

背いたとみなし、全員書庫管理室に

異動してもらう!以上。



社長の顔がパソコンから消えると

企画部はざわめき出した。


チッ、足は治ったの?


聞いてません。室長…。


どうせ、憐れに思った男が

拾ってくれたのよ。


お見合いじゃない?


ちょっと、ハン副室長?

どうして、そんなに驚いてるの?


このハン・スンギこそ、

企画部ではイケメンで、面倒見が

良く、サシャの事が好きだったが、

副室長にしてやるという誘惑から

チャ・ミョンファの男になったのだ。


で、でも…チーフは、仕事もできて

部下にも優しくて…凄く綺麗でした。

悪い噂を流したり、企画を盗めと

言ったのは…室長じゃないですか!


う、うるさい!うるさい!

わ、私はそんな事してないわ!

ふんっ!行きましょう!スンギ!

どんな男か、みてやるわ!

グレートロイヤルホテルだなんて、

見栄を張ったもんだわ!

着飾る事なんてしなくていいわ!

どうせ大したことないわよ!

わかったわね!


しかし…室長…あそこは、最近

代表が代わって…超高級ホテルに

なってます。ちゃんとした格好で

なければ、入れて貰えないかも…


テレビで見たけど、もの凄いイケメン

で、大富豪だって言ってたわよね?

済州島の高級リゾートホテルの

オーナーにも、なったって!


うん、見た!見た!

一人は、あの有名な医者…ユ・ウンスの

旦那さんだって言ってたわ!

結婚式が質素でも、あのホテルに

行けるなんて…夢みたい。


室長!お祝い金って、どれくらい

包めばいいのですか?


私達が行ってやるんだから、

包まなくていいわっ!



チュオンとサシャは籍を入れに

役所に行って、正式な夫婦となった。

その日は皆んなでホテルに

泊まる事になった。

ホテルも活気に満ちていた。

社長教育も徹底してやり、レストラン

のシェフも有名なシェフを引き抜いた。


今、最も注目されている面々が

ホテルに泊まるのだ。

VVIP待遇だ。


チュオンとサーシャは、同じ部屋に

泊まった。


サーシャ…今日、抱いたら、

歯止めが利かなくなりそうだ。

新婦を寝不足にさせる訳には…



うん…わかってるわ。チュオンの

そういう所、大好きよ!


チュオンはサーシャを抱きしめて

眠ったが…女人と一緒に寝るのは

初めてだ。忍耐力を試された。


くっそ〜、ヨンの奴も兵舎で

一緒に寝ていたが、手を出さなかった

と言っておったが、嘘に決まっておる!

こんなに柔らかい身体に反応しなかった

はずがない!と心の中で思った。


翌日は、皆んな着飾った。

ホテルの中にある教会で式を

挙げる。

伝統にとらわれず、ドレスや

タキシードで参列だ。


薄紫のドレスを着たウンスは

綺麗だった!


かあしゃま、しゅてき!


グレーのシルクのスーツを着たヨン。


ヨンも素敵よ!


ウンス…綺麗だ…と口づけるヨン。



金色に縁取った白いタキシードを

着たチュオン。


あら?チュオンさん?素敵ね!


お、おい!お前達は…

今日は、俺の結婚式だ!


いいではないか!綺麗なものは

綺麗なのだ!何処で口づけようと

勝手だろ?


くっそ~、俺は昨日は拷問だったぞ?

お前?兵舎で医仙様と何もなかったとは

嘘だろ?


何もなかったわよ?ただ一緒に

寝ただけよ?



確かに拷問だったな。

だから、天門近くの宿屋で

タガが外れた!まあ、そこで

レンを授かったのだ!

お前、夫婦となったのに、手を

出さなかったのか?


俺のケジメだ!今日、無事に立たせる

為にも我慢した!


確かにな…女人の初めては、大変だぞ?

男もな?



はじめましては、しゅごくたいへんなの?



あっ、いや、レン?何でもないぞ?

それより、花をちゃんとまけるか?


だいじょぶでしゅ。レン、ワクワク

してましゅ。


ホテル側は大変だ!

200人分の超リッチなフルコースの

支度で有名店のシェフまで

手伝いに来ていた。


ホテル側には箝口令が出されていた。

披露宴会場となる大会場は、

昨日の夜から席順やら、飾りつけ、

警備、ひな壇の設置に追われていた。


11時半からの教会での結婚式は、

身内だけで行われる事になっていた。


純白のドレスのサシャは、

父親のエスコートで現れた。

チュオンは、その美しさを見た瞬間

海の中で出会った日を思いだした。

キラキラと輝いていて、とても

美しかった。


ゆっくりとチュオンの前まで来ると

父親が、

どうぞ宜しくお願いします!と

サシャの手をチュオンに渡した。


神父様の言葉の通り従った。


誓います!


指輪の交換をして、誓いの口づけを

した。サーシャの涙が真珠に見えた。


お互いのファーストキスだった。





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さあ、いよいよ披露宴です💗