屋敷に戻って来た二人。


行って良かったわ。

本当に沢山の枝があるのね。

アッパとオンマにも会えた!


ああ、俺も。まさか父上と母上に

会えるとは、思わなかったぞ。


何だかね…物凄く心強くなった感じなの。

貴重な事も聞けたし。


あの天門の事か?


うん。何年も離れ離れなんて、

今では、考えられないもの。


そうだな。三ヶ月後位と言ったよな?


うん。


その頃には、子供も産まれて

いるだろうか?

天門が開く日は、

何処にも行かないでおこう!


うん。でも、もしもの時は、

門を開けばいいでしょ?


そうだよな。俺達は、門を開く力を

付けるのが早かったんだな。

今日、会えなかった俺達の話も

聞いてみたくなった。


皆んなラブラブで、良かった。


疲れたであろう?


うん。でも、ヨンに二回は、

抱かれる体力はあるわよ?


そうか?俺のウンスは

何でもお見通しだな?


抱き上げて。寝台に寝かせると

出会えた事に感謝しながら、

愛しあった。


翌朝、マンボ兄に起こされた。


おい!まだ寝てるのか?


あっ、うん…どうした?

まだ早いだろ?


もう昼近くになるぞ?


そうなのか?何かあったのか?


いや…あのな…ウダルチのプジャンが

どうしても、お前の居所を知りたい

って…。


俺は天界に帰ったと知ってるだろ?


いや…その…


金を握らされたのか?

彼奴も他に使い道がないのか?


車で途中まで迎えに行った。

あの男も馬車を一台用意してくると

いうから…


目立つだろ?キチョルの手の者に

気付かれたら、どうするんだ!



いや、其処はぬかりなく…


まさか、来てるのか?


ああ、早くから、待ってる。


う、うん…どうしたの?


いや、チュンソクが来てるそうだ。

ウンスは、もう少し寝てろ。


うん…


寝起きの格好でボサボサ頭で

来たテジャン。


テジャン!こんな所に居るとは…。


なんだ?たまたま昨日は忙しく

こっちに泊まった。


あの…重臣を集めるのに、苦労して

いるようで、王様がこの名簿を

見て欲しいと。俺には、さっぱりで…。



バサッと広げて見たヨン。


此奴は駄目だ!


えっ?イ・ジェヒョンですか?

確か…テジャンのお父上と同胞だったとか?


此奴は親元派だ!

このイ・セクに話せ!

イ・ジェヒョンは、隠居の身で、

年を取りすぎておる!元とも繋がっておる

それと、禁軍、官軍、国境を護る部隊の

将校から忠義な奴を選べ!


武臣政権にすると?


そうじゃない!

国を護っているのは、武人だ!

その武人の意見や要望も聞く事も

大事だと言う事だ!


なる程…王様に進言してみます!


キチョルは?


それが…猿の玩具が動かなくなったと

喚いております。


どれだけ、見ていたのだ?


寝ないで見ていたようです。

あの音にみんなウンザリしている

ようでした。


おはよー。チュンソクさん?


は、はい奥方様!

首筋に付いた沢山の赤い痕を見て、

真っ赤になってうつむいた。


もう電池がなくなったのね。

じゃあ、次はコレを渡して。


な、何ですか?


チャッカマンよ!

ほら、ここをカチッと押すと、

火がつくの。


受け取ったチャッカマンを

チュンソクは何度もつけてみた。


でもね、そろそろ症状が出て来るかも?


症状とは?


チャン先生が飲ませたお茶は、

無五毒なのよ。

確か、三日に一度は毒の症状が

出て、意識を失って、目を覚ますと

手足が麻痺してるはずだわ。

神経系の毒で、そのうち内臓も

蝕むの。

解毒薬をくれ!と、徳興君が

騒ぐはずよ。

だけど、あの男には、トクマンくん?

に刺した飛虫の毒もチャン先生が

刺したわ。


飛虫?トクマンは?死にますか?


大丈夫よ!ちゃんと、解毒したのを

見ていたでしょ?


あの注射なるものですか?


そう。

無五毒も命にかかわるわ。


ならば、そのままにしておきます!


他に必要な重臣にまるを付けて、

ヨンはチュンソクに渡した。


少し聞こえたけど、武人さんを

入れるのには、賛成だわ。

現場の意見は、物凄く重要よ。

現場を知らない上司、上官は、

問い詰めるべきよ!

今、何が起こって、何が必要なのか?

それを知らないと悪い国になるわ!


は、はい!王様にも、貴重なご意見を

理解するように、言います。

また来ます!


もう来なくて良い!

馬を借りて、帰れ!


えっ?車は?


そう簡単に出さぬ!

師叔も肝に銘じておけ!


ちぇっ。わかったよ。

  
ガソリンは貴重だ!

ウンスも身動きがとれなくなる前に

ガソリンを入れてくる!


チュンソクが用意された馬で帰ると、

ゼン婆さんとミルが来た。


いかついあんちゃんは?


西京に行ったぞ。


ヌオッ!ヤンジを探しに行ったのか?


ああ。


ミルさん?最悪の事も考えておいて

下さいね?


はい。久しぶりに家に帰ったら、

こんな物が見つかりました。


日記のような物に、

男の子の名前が沢山書いてあった。


ミルさん?大丈夫?


はい!ムンさんが、旦那は死んだ!

それ以上に悲しい事はないと言って

いた意味がわかりました。

それで、まだ、子供達の名前が

付いてないんです。

医仙様につけて頂きたいと…。


あら、大役ね。


う~~ん。お母さんの名前を貰って、

ミリちゃんとルリちゃん!


良い名前です。ありがとうございます。


その頃、ムン・チフは、

貴族の娘の事を聞いていた。






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何かを掴んだムン・チフ師匠ですね。