やく10日の休みを経て、ぼくちゅうが再開された。
かなり前から、MIXIで「マスカレードではさらに驚くことをやってみたい」と、くろわっさんが言っていたのは、なんとダブルストーリーのことだった。
1つの時間経過を、ふたつの事柄が同時に運ぶというもので、海外ドラマではかつてあったが、小説としては極めて珍しい。
アップ時間がかなり乱れているところをみると、くろわっさんのスランプ(?)は、終えていないように思えるが、継続された花ちゃんのガールズサイド、本来のボーイズサイドともに、じゅうぶんにおもしろい。
特にボーイズサイドは、時間がもどっていることもあり、かつての序章あたりを彷彿させてくれる。
その手法はさすがに「ぼくちゅう」らしく凝っていて、だ体のガールズサイドから、です体のボーイズサイドに移る際、かならずキーワードが引き渡されている。
話は(予想通り)ボーイズサイドから始まり、いきなり「駐在さんの転勤」という脅しで入ってきた。
これはかなりねぼけまなこで読んだ読者でも、惹き付けられざるを得ない。
期間をおいての導入部は、かなり大事なわけだが、実にうまい演出だ。
ガールズサイドは、花ちゃんが東北へ向かう飛行機。
ジェミー並みの「男センセ」は、ますますパワーアップしていて、まずここで「トイレ」でボーイズサイドへと引き継がれる。
次が「草むしり」。
次が「飛行機」。
まるで違う2つの話であるため、つなぎ部分に共通項を持たせる手法。
これは映画などで使われているものだが、心憎い演出だ。
しかも2つのストーリーに使われるギャグは、まるで異種のものである。
話のテンポは、以前のマスカレードより速く、本来の「ぼくちゅう」に近い。
ここからどんなふうにフィナーレに結びつけるのか。
お手並み拝見と言えば、席が高いか?