報酬の原点は食である。

 

期待していたことよりも大きな報酬を得ることを報酬予測誤差といいます。

 

そのことは大脳皮質の前頭前野という部分で判断・認知されます。前頭前野は状況を判断する機能があるので、報酬が期待よりも大きいと判断すると、その情報は、ドーパミン作動性ニューロンを興奮させます。

 

活発になったドーパミン作動性ニューロンは投射先である側坐核でドーパミンを放出させます。その結果、快楽を感じ、「報酬を得ることにつながった行動が強化される」つまり、モチベーションが高まるのです。

 

意外な美味しさ、意外な収入、意外な面白さを得るとそれをもたらした行動に病みつきになり、次回からその行動を繰り返す

これは、意思の力とは独立した、報酬系の機能によるものであり、強化された行動をやめるのは意思の力では難しい場合があります。

報酬予測誤差によって活動を高めるドーパミン作動性ニューロンは、もう一度報酬を得ようというモチベーションのもとに行動しているときも活動します。

覚醒レベルを高めて、さらに高い報酬を得ればその行動はより強化されていき、同じ行動をとることでその報酬が得られることを理解すると、報酬予測誤差がゼロになるので、その行動はもう強化されない

つまり飽きるということです。これが、モチベーションを保つのが難しい一つの原因でもあります。

 

ですが、食行動に関しては飽きては困ります。エネルギーが足りない時に食欲が発動しなくては命に係わる。

そこで、食行動の場合、視床下部も直接に脳に働きかけていると考えられています。

報酬予測誤差だけでなく、体内のエネルギーレベルの低下がモチベーション、つまり食欲を引き起こしていると考えられられます。