こんにちは、だいぶ寒くなってきましたが、

いかがお過ごしですか。

そろそろ鍋が恋しい季節です。

今年はどんな鍋が流行るでしょうか?

楽しみですね。


今回は、ネット販売や通信販売になくてはならない

宅急便の話です。


宅急便は今から約35年前にクロネコでお馴染みの

ヤマト運輸が開始しました。

当時の運送業界では、個人宅配など常識では

考えられませんでした。

まさしく常識破りの発想だったわけです。


この宅急便を開発したのが、当時のヤマト運輸社長の

小倉昌男氏です。


ヤマト運輸は戦前は日本一の運送会社でした。

しかし、戦後の長距離輸送のシェア争いに敗れ

業績は徐々に悪化していきました。


改善策として多角化の道を目指しますが、これも

うまくいかず、危機に直面いたしました。


その時、小倉社長は、逆転の発想で危機を乗り切ろうと

考えました。

商業貨物から個人宅配へ、そして多角化から個人宅配

専門へと舵を切ろうとしました。


しかし、当時の役員は全員がリスクが大きいと反対しました。

当時宅配事業は極端に効率が悪く、絶対に赤字が出る

という先入観がありました。

小倉社長には勝算があり、あらゆる機会をとらえて

新規事業の構想を説いていきました。


すると、労働組合の幹部などが徐々に本気で考えて

くれるようになりました。

そして、「サービスが先、利益は後」という合言葉に

宅急便がスタートしたのでした。


この合言葉は、コストをかけても、質の高いサービスを

提供すれば、利用者は必ず増える、という小倉社長の

意思の強さをあらわしております。


最近は金拝主義のような儲かれば何をやってもよい、

と考えている方も多々見受けられます。


しかし、小倉社長のように本当にお客様のためを

考えたサービスをすれば利益は後からついてくる、

と考えもう一度原点に立ち戻って、お客様のために

何ができるのかを考えると、新しい道が開けてくる

かもしれませんよ。


◆参考文献

 「小倉昌男  経営学」

   小倉 昌男 (日経BP社)