暮れゆく年
最後に、手を伸ばしたかったこと
後悔は残したくないから…
音を聴いただけではわからない
映像を見ただけではわからない
小さな箱なんかではおさまりきらない
lukiの表現したいもの…
フルアルバムという、本当の意味での晴れ舞台が観られるのは、ここだけ…
ちっぽけな箱の中から飛び出してゆく
lukiらしいlukiを感じられるのは、ここだけ…
だから自分は今日、ここに居る

ファーストフルアルバム『東京物語』のレビューはこちらを参考にしてもらいたい↓
『東京物語』音源試聴・全曲レビュー
『東京物語』レコ発記念ライブレビュー・全曲レビュー:NORI
12月31日 COUNTDOWN JAPAN 14/15
幕張メッセ ASTRO ARENA
17:45 luki Out front!

真っ白な洗礼服の衣装で登場したluki
ステージには3人の巡礼者が並んでいるよう…
真っ白な照明の幕が上がり
1曲目 東京
東京
照明がやはりライブハウスとは段違い!
ビートの重さが身体の芯に響いてくる!
東京の街並みが走る映像
フラッシュする照明に浮かび上がる、東京の夕日が印象的だった。
2曲目 観覧車
雲の切れ間にさしわたる太陽の日差し
清涼感を感じる鮮やかな自然の映像が、身体を揺らしてゆく
そして3曲目 曖昧なファンタジー
やっぱりこの曲は凄い!
前作のパープルで言うと『スイッチ』的な存在か
繊細であり、かつ妖しい雰囲気。
間奏の山本哲也のピアノの旋律が素晴らしかった!
この曲や、ドラムンベースなサウンドのアルバム12曲目『四角い箱にいた頃』を聴くと思うのは、このアルバムのリミックス盤も出来ることなら聴いてみたいね。
1曲1曲のキメ細やかな部分、エレクトロニックサウンドの面白さも感じられるのではないだろうか。
また、それだけのことをしても、決してヘタれないレベルの高さがこのアルバムにはあると思う。
4曲目 KISS OR KILL
KISS OR KILL
美しい花が咲き開いてゆく
混ざり合う白黒のインク
円山天使のロックなギターリフが掻き立てる、情熱的な旋律がライブのテンションを加速させる。
5曲目 100年後のあなたへ
アストロステージの大スクリーンに浮かぶ真っ白い月
白い衣装を纏った3人の巡礼者
宇宙の夜明け
そう表現するに相応しい映像が素晴らしかった!
そしてラスト 揺れる梯子
広野を1人歩く少女がlukiとリンクする
拓ける谷間、空に浮かぶミラーキューブ
少女は、これから何を見つけるのだろう?
歩く先には何があるのだろう?
希望…カウントダウンステージのラストを飾るに相応しい
希望を感じながら、幕は降ろされた。
大きな大きなステージでlukiを観ると、その唄いまわしにロックが失われていないのを感じる
『道なき道』『ゼロの森』『パープル:舟で待つ』
そして『東京物語:東京』…
自分が最初に引き込まれたのは、ブルース系ロックの『道なき道』だったが、1番魅了されたのは『パープル』なんだ。
アコースティックなサウンドから沸々と湧き上がる、震えるような渇望…
その赤裸々なギリギリの世界観がたまらなかった。
今回の東京物語は『パープル』の流れを汲み、より万人受けする、EDMというサウンドを全面に押し出している仕上がりとなっている。
不思議なことに、東京物語を聴いたあとにパープルを聴くと、ベースのサウンドの違いか、よりロックに聴こえる。
そんなアルバムの聴き比べも面白いかと思う。
自分的な好みは前作『パープル』の世界観だったりするわけだが、より高みへ、それが感じられるライブアクトだったね。
EDMという肉体的な感覚に入り込みやすいサウンドにより、lukiの詩の世界観は、より万人の心を奮わすものに昇華されたのではないだろうか。
小さなスクリーンで育んできたものが、こんなにも大きなスクリーンとなり、計算され組み込まれた歯車で輪るフィルムをぶち壊そうと
スポットライトの中、ひとり唄い訴えてゆくluki…
パープルからの1年間、見て感じてきたもの
そして、これから、スクリーンて四角い枠をぶち壊し
視覚、聴覚、そして知覚という扉を開く、新しい『luki』という空間を
広大な世界に向けて創り上げてゆこうとする
「まだ、先があるな」そう感じられる
とても美しいライブだった♪
ライブの様子はこちらでもチェック!COUNTDOWN JAPAN 14/15 クイックレポート
そして年が明け、2月28日
渋谷に戻り、TSUTAYA O-nestでもライブが開催される。
ライブアクト、映像やコンセプトの変化、これからの1コマ1コマが非常に楽しみだね。
lukiオフィシャルHP
今年のエンドロールから始まる
lukiの新たなスクリーン…
瞳の奥に刻みつけ
僕は会場をあとにした
