妻が退院 | 歴史の裏

妻が退院

 50日間の闘病生活

 

 腎臓がんのため4月23日に入院した妻がきょう(6月12日)退院した。50日間だった。年初から腰の痛みを訴えていたが、近くの整形外科は痛み止めをくれるだけ。念のため掛かりつけの内科で3月8日、超音波診断を受けたところ、左の腎臓に8センチ大の腫瘍があるという。即日大学病院で受診、腫瘍は93.12ミリと分かった。3月15日に検査入院したが、その後、病院の方針がなかなか決まらない。痛みが激しくなったので、痛み緩和のため4月23日に入院するも、骨髄に転移していて痛みのため検査もできない。痛み緩和のため5月2日に胸椎を手術し、神経に触れる部分を除去した。

 

別の病気で抗がん治療できず

 1週間ほどで抗がん剤による化学療法を始める予定だったが、持病の腸閉塞を起こして治療が始まらず、22日になってやっと痛み緩和の放射線治療を開始、放射線は6月6日に終わり、7日から抗がん剤の点滴をして8日退院の予定だったが、今度は血小板の数値が下がったため、退院はまたも延期。きょうやっと退院した。だが当分は通院が続く。

 入院中に82歳になったが入院前は60代に見られるくらい若々しかったのに、50日間も病院にいて食欲も減退し、ふっくらしていた頬はこけ、白髪染めも根元から白くなり、すっかりばあさんになった。年相応と言えばそうだが、人生って分からないものだ。あんなに元気だった妻がよたよたと歩く姿はちょっと前までは想像もできなかった。

 

主婦はすごい!

 私の生活も激変した。元気をいいことに毎日のように外出していたが、57年も癖の強い夫と付き合ってくれたのだから、今回は徹底的に妻中心の生活にしようと覚悟を決めた。朝食を摂ってストレッチをやり、飼育しているアゲハ蝶の面倒を見ると、もう昼食の支度。合間に洗濯や掃除をして3時ごろに見舞いに行き買い物をして帰ってくると夕食の支度。大体は生協から取ったものに一手間掛ける簡単な食事だが、バランスを考えながらメニューを決めるのは一苦労。どうしても同じものになりがちだ。毎日飽きずにメニューを決めている主婦の大変さがよく分かった。その上、子育て、社会活動と主婦はすごいなと遅ればせながら感心している。