Tのジュエリーデザインブログ
~世界のマーケットに通じる本格的なジュエリーデザインを描くTのジュエリーデザイン~
私にしかお伝えできないジュエリーのこと、デザインのことを日々書いていますので、
ジュエリーをお好きな方に是非読んでほしいと思っています
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今日は、宝石の流通についての現在についてわたしたちが感じる部分で、実際の宝石の流通やそれに伴う価格の変動などを記事にしたいと考えました
↓こちらのようなパライバトルマリン、もちろん、ダイヤモンド、カラーストーン、ほとんどすべての宝石が、採掘され、研磨され、そして、輸出入が行われることによって、各、国内においての流通が発生するもの
現在の状況ですと、各国の往来の禁止や、各都市のロックダウンの状況で非常に流通が限られた範囲で、宝石の流通が行われているのが現状です
例えば、宝石の集積地であるバンコクは現在ロックダウンをされているため、普段ですとそこに集まる宝石が流通していない状況
また、チャンタブリーと呼ばれる、タイ南東の地域でルビー、サファイヤ、スピネル、翡翠を主とした非常に大きなマーケットが存在しますが、そこの流通も停滞している状況
バンコクには、特にアジアの宝石の集積地のハブとして、様々なカラーストーンが集まります
日本でも人気の高いパライバトルマリンも多くはタイに集積されそこから、各輸入業者に振り分けられるという一部そういった形態もとられますが、それも通常は滞っているような状態
ですから、一度何かのタイミングで集まったジェムストーンの中で、人気の高くそして、流通が滞っていたものに関しては、すぐに売り切れてしまうと言ったような状況
一部の力のあるバイヤーだけが仕入れできるような状況です
インドにおいては、メレのポリッシュやカットの工場が一時的に閉鎖されているところが非常に増え、それの関係でメレの価格が約3割程度上昇しているという話も聞きます
またそれに拍車がかかり、供給が少ない中で、一部の需要の高い部分であるグレードのものは、それ以上に価格が高くなっているという様な状況
ブラジル産のパライバトルマリンなどは特に、以前から産出が減少していた(一部古い鉱山は閉山)という中で、この状況ですので、日本国内にブラジルからの輸入が激減しているような状態です
日本からも現地に行っている人は、渡航後の空港付近でのホテルでの隔離の期日がありますから、現実的に頻繁に往来することが非常に難しいような状態・・・
また、以前まで開催されていた国際的な展示会も大々的には開催されていない状況ですから、国をまたいでの宝石の流通は本当に幅が狭くなってしまっている状況は現在も続いています(一部、アメリカ、香港などでは、海外からの出展社の出展を禁止して開催している展示会もあります)
その香港はアジア最大のジュエリーの集積地です
そしてまた、アーガイルのピンクダイヤモンドも採掘の操業は以前にストップし鉱山自体が閉山してしまっていますから、もうそこの部分のピンクダイヤモンドの価格も異常な上昇を見せ、また、新たな流通が非常に起こりづらくなっているという状態
この、ピンクダイヤモンドのみならず、
現在感じられる、高額品の需要の増加をみるかぎり、世界経済に大きな暴落などの変化が見られない限り、宝石の値段はそうそうさがりそうにありません
しかし、価格の推移はともあれ、現在では、
もともとが稀少な材料である宝石は、新しいものがバンバンと流通する状態ではありませんから、
やはり、今までに所有されてきたものや、美しさのしっかりとして、宝石の基礎的な美しさを存分に感じさせながらも、稀少性の高い宝石にやはり、注目が回帰しているという実感を強く感じずにはいられません
この特異な状況によって、わたしたちが宝石を観る視点としても、原点に回帰させられている様な状況が産み出されているとでもいいましょうか
本当に美しいものを、ゆっくりと愛する
確かな美しさを、あらてめてゆっくりと愛でる、そういった時への変化の時代なのかもしれません