皆さんこんにちは。今日は寒いですね。今日も年賀状と格闘している私です。
さて今日は、タイトルにも書いたように、開業準備から少し離れまして、矯正歯科治療というものについて書こうと思います。世に矯正歯科治療を行っている先生は多くいらしゃいます。ホームページなどでも色々な情報が出ています。しかし、全てが正しい情報でもないようです。私はこのブログを通して、私の矯正歯科治療というものについても情報発信できれば素晴らしいことだと思っています。今日はまず一般的に多く行われている典型的な矯正歯科治療をご紹介しましょう。
患者さんは13歳の女の子、上顎前歯の前方傾斜と乱杭歯を訴えていました。
横顔を見ると口元が前に出て、口を閉じづらい状態で、本人も上の前歯が目立つのを気にしていました。
奥歯は横から見ても綺麗にかんでいますが、前歯はでこぼこでした。この患者さんでは、すべての歯を並べるにはスペースが足りず、歯を4本抜歯することとなりました。それでは治療の経過をご覧ください。
上顎に装置をつけたところです。まだ細く柔らかなワイヤーからスタートです。
下顎にも装置をつけ、前から数えて3番目の歯の犬歯を少しずつ後方へ移動させている段階です。ワイヤーも少し太くなっています。
犬歯が下がりきりました。今度は前歯を4本まとめて後方へ移動していく段階です。横のかみ合わせは崩していません。これをずっとキープするのはなかなか難しいのですよ。
無事前歯が下がりきった状態です。かなり太いワイヤーになっています。
矯正治療が終了した段階です。抜歯スペースは完全に閉鎖され、横のかみ合わせも崩れていません。でもぼこも改善されています。
口元がすっきりして、口が楽に閉じられるようになり、患者さんも満足です。
治療前と治療後のレントゲンの比較です。伸びだしていた上下の前歯がきれいに後方へ入ったのがおわかりいただけるかと思います。
これはわかりやすく色を変えて重ね合わせたものです。
横顔の拡大で変化を実感できるかと思います。いかがですか。これが典型的な抜歯を伴う矯正歯科治療です。
矯正歯科治療の目的は、歯を動かして正しい咬みあわせを作ることです。これは皆さんご存知のことでしょう。しかし問題はその咬みあわせが80歳、90歳になっても元気に機能する場所に位置づけられているかということです。この答えは残念ながら矯正学の教科書には記載されてはいません。それを見抜くのは簡単ではありません。単に歯を並べて終わり、これは矯正治療とはいわない。その患者さんの理想の位置に全ての歯を動かすことが重要。このことを忘れないようにしていただきたいと思います。私もいつも追求していることなんです。今日はこれまでです。まだ年賀状が仕上がっていません。これから続きを頑張ります。
それでは。
徳島の歯列矯正治療専門医院 藤崎矯正歯科クリニック