職場の昼休み、保険会社のオバサンやお姉さん方がやってきて毎日営業に励んでいる。保険なんて、必要な時に必要になるものだってのに、何で毎日ああやって、ご機嫌伺いに来るんだろうなぁ。新しい商品ができたから説明に来たのかも知れんが、そう毎日新商品ができているわけでもないだろうし、不思議だなぁ、といつも首をかしげている。

ちなみに僕は職場に回ってくるこのテの人達の保険には加入しておらず、親戚経由で紹介された保険会社のプランに入っており、特に切り替えるつもりも無い。従い、時たまこうしたホケン屋さんが僕の所にも挨拶に来たり、いろいろ聞いてきたりするが、ここはあえて無愛想に振る舞い、もう既に加入してるから、と言って軽くあしらっている。

しかしそんな僕も、新入社員の頃や、新しい部署に異動になった頃はちょっとイヤな思いもした。元々お人好しなヤツなので、こうしたホケン屋さんにも当初は愛想よく接していた。オバハンはともかく、新しく配属されてきた女の子なんかだと、頑張ってるナ、なんて思って名前聞かれたら素直に答えていた。しかーし! 連中はしたたか。少しでもコイツは脈アリ、と思われたら最後である。お昼時は自分の机でタマゴ屋弁当を食べているが、その時を狙って連日押しかけてきて、興味も無い保険プランの話を一方的に聞かされるわ、数々の変なアンケートを押し付けられるわで、ロクにメシも食べられない時期があった。ま、後で考えてみれば、別に連中の客ではないわけだし、こっちはどんな態度とってもいいわけである。失礼なのはヤツ等なのだし。

しかし連中もあの手この手を使ってくるものだ。加入している人の机にはいつも「週刊TVガイド」を置いていく。保険にゃ入りたくないが、TVガイドは見たい。TVガイドに載ってる星座占いはよく当たる。ま、そんなことはいいとして、今日僕はヤツ等の思惑に見事に引っかかってしまった。

新参者らしき二人の若い女性の勧誘員が各席を回ってきた。僕はいつもなら軽くあしらってしまう。が、今回二人は何やら大きな箱を持っていた。「景品が当たるくじ引き大会をやってまーす」などと言ってきた。不意を突かれた僕、条件反射につい箱に手を入れてしまった。引いたカードを見た二人の女は、「C賞当たりです、おめでとうございまーす!」って言うので、C賞って何?と聞くと、女達はニヤリ。
「賞品は次回お持ちしますので、この引いたくじにお名前と、電話番号と、生年月日を書いてください」
しまったぁ~!!こんな子供騙しに引っかかってしまった。。。きっと次回この二人は「C賞」の袋に入った社名入りのボールペンでも持って来て、それを名目に激しい勧誘を展開してくることであろう。や、やられた・・・・。ガーン