40年ぐらい前のことですが、

東京での修業時代に、

常連のお客様から「店を任せたいと」

言われたことが何度かありました。

 

 

当時の給料の倍以上の給料がもらえる

高条件の話でしたが、

東京暮らしが10年近かった私は、

自然のない都会に住み続けることに

限界を感じていました。

 

 

当時勤めていた店の給料は、

30万円くらいで、

20代半ばという年齢の割には、

給料をもらっていた方だったと記憶しています。

 

 

せっかく自分の腕を買ってくれたのに、

申し訳ないと思いながらも、

その方には丁重にお断りし、

その後帰郷しました。

 

30代の頃、八戸市内の海産物問屋にて。

 

修業時代には、料理の他に

ホテルのレストランで接客の仕事もしていたので、

料理の出し方や料理の盛り付け、ワインなどの勉強も

してきました。

 

 

なぜかというと、

帰郷後、オーナーシェフになる上で、

いろいろな知識が必要だと思ったからです。

 

 

八戸市近郊の酒蔵を見学。

 

 

 

30年ほど前は、オリジナルの生酒を作ってもらい、

お客様に振舞っていました。

 

オーナーシェフとして、

自分の料理をお客様に喜んでもらうには、

何が必要なのか?

技術力を上げるための努力、

精進の継続、料理への情熱、探究、

時代の先を読む力などなど…。

 

 

自分が生かせるものは何かを常に自問しながら、

私はこれまで仕事を続けてきました。

 

 

将来鍛え抜かれた自分だけが

頼りになる時が必ずやって来る。

料理人は、プライドを持って

料理に取り組んでほしい。

 

 

これは、オーナーシェフを目指す人たちへの

私からのメッセージです。