高校1年秋。インターハイも国体も終わり、本来ならバーンアウトして、秋を虚しく迎える時期だったが、この年の秋は行事が目白押し。何よりも国体から帰ってきたらすぐに、運動会、さらに、1週間後には6泊7日の修学旅行が待っていた。母校は中高一貫だったので、当時は中高で一回だけの修学旅行。私は公立中学からの編入だったので、中学校の時にも行っていたのだが、他の友人は一回だけの修学旅行を楽しみにしていた。その差は自由行動の計画に顕著なまでに表れていた。恐らくネットのない時代だから、先輩からの申し送りだのが氾濫しており、それらの中からスケジュールを立てていた。

一方、こちらはそこまで心血を注いでいるわけもなく、ただ友人とグダグダ過ごせば楽しいと考えていたのだ。

3日目。軽井沢での午後。駅前で麗美を見かける。その時には知らなかった麗美。


帰宅してからカセットにダビングしてもらい、はまったのだった。晩秋、遅れてきたバーンアウトで、翌年に向けての目標を見失って切なくなっていたとき、麗美の「青春のリグレット」を聴きながら、悲しくなった。少年Bで入賞できなかった私は、もう、来年は競泳しても、なかなか目標が立たないな、と勝手に見切った。まだまだ伸びる余地はあったのに。


まさに、それこそが、リグレット。