令和7年4月20日
引き続きやまと2人でのゲーム会です。残り時間も少なくなったのでこの後は手軽なタイトルをプレイしています。
☆コンパイル
○概要
作者:MichaelYang
対象年齢:14歳以上
対象人数:2人
標準時間:20分程度
不正AIとなり電脳空間の支配権を巡って戦う対戦型のカードゲームのようです。プロトコルを組み合わせて解析を進め、素早く完遂を目指すカードゲームです。
①ゲーム開始時に12種類のプロトコルから3種類ずつをドラフトします。対応するカードセットを混ぜてそれぞれがデッキを作ります。
②手番になるとカードを1枚3つの列のいずれかにプレイするか、手札を補充します。
③カードは最大で2種類の継続効果、1種類の即時効果を持つとともにそれぞれ固有の数値を持ちます。基本的には対応したプロトコルの列にしか出せませんが、裏面で出すと効果が消える代わりに一律の数値で任意の列にプレイできます。
④各列に10以上のカードが並び、さらに向かい合う相手の列よりも数字が高ければ手番の代わりにコンパイルを行わなければなりません。
⑤これらを繰り返し、先に全てのプロトコルをコンパイルすることで勝利となります。
○プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。これら12個のプロトコルのうち3つを選択します。今回は管理人が「炎」「光」「精霊」を選択、やまが「病気」「水」「重力」を選択してプレイです。
ゲーム開始時はこんな感じでお互いが3つのプロトコルを向かい合うように並べ、それぞれの列の数値を競います。手札は最大で3つの効果が書かれており、一番上は常時かつ列に新たなカードを足しても維持される能力、中央はプレイ時もしくは公開時に発動する即時能力、一番下は各列の一番最後にプレイされている時にだけ発動する常時能力となります。
今回はやまの病気の能力による妨害で手間取りましたが、カードとプロトコルの対応を無視して任意の列に出せるようになるという精霊の能力を有効に使い終始管理人が押す展開です。
最終的にはやまがひとつの段階で3つのプロトコルをコンパイルした管理人の勝利となりました。
○評価
不正AIとなって如何に素早く全てのプロトコルをコンパイルするかを競うカードゲームです。特徴的なのはゲーム開始時に12種類のプロトコルの中から3つをドラフトしてデッキを作るというところで、それぞれ特徴の異なプロトコルからどれを選択して組み合わせていくかというのは考えどころとなっています。
基本はそうやって構築したデッキのカードを使い3つの列毎に既定の数字を目指してカードを配置していくゲームですが、既定の数字を超えていても向かい合う相手の数字を上回っていなければなりません。各カードは1種類の即時、2種類の常駐の最大3種類の効果が設定されており、即時はプレイ時だけでなくカードの反転や重なったカードを取り除き公開されたときに発動する、常駐の内一種類は列に新たなカードを追加すると消えてしまうなど、一見普通ながら若干独特な発動条件を持つカード効果を使いながら如何に条件達成を目指すかというのは悩ましいところです。ちなみに、各プロトコルに属するカードは対応するプロトコルの列にしか配置できませんが、コントロールカードの存在などによりプロトコルの位置を変えることで他のプロトコルのカードと混在させられる仕組みはなかなか興味深かったですね。
その一方で、12種類のプロトコルに属するカードはそれぞれ特徴的なカードもありますが、例えば数値5のカードはいずれのプロトコルにも同じ効果で含まれていたり、そもそものカード効果も地味なものが多くなっています。3種類のプロトコルを混ぜるということもあり、その地味さゆえに出来上がったデッキの特色というのは薄れる印象で、この辺りはもう少し個性を際立たせてあってもバラエティがあり良かったように思いました。
そんなわけで、仕組み自体は興味深いところも多くなかなか面白かったのですが、システムから受ける印象からすると思ったよりも地味という感じで、その辺りのギャップが気になったタイトルではありましたね。
☆コントロールV
○概要
作者:TaewonMoon
対象年齢:8歳以上
対象人数:2-4人
標準時間:15-30分程度
パソコンの操作で使う「Ctrl+V」というタイトルの様にコピー&ペーストでブロックを配置して領土を拡大し、より広い領土の獲得を目指す多人数アブストラクトなゲームです。
①ゲーム開始時にお邪魔ブロックとなる塔を配置します。
②最初の1手番は任意のマスに1マスのブロックを配置します。
③2手番目以降は既に配置されているブロックから線対称のマス(上級ルールだと点対象でも)にブロックを配置します。一度つながったブロックのグループはグループごと線対称で配置しなければなりません。
④これらを繰り返し、ブロックが配置できなくなるとゲームは終了です。より多くのブロックを配置したプレイヤーの勝利となります。
○プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。今回は2人なので周囲2マス分のエリアは使用しないので目印に別の色のブロックでふさいでいます。
初戦、先に2マスのグループを作り広げていく管理人に対しやまは1マスのブロックを細かく広げる展開でした。中盤以降、ようやくやまが大きく拡張しようとしたころには管理人が多くのエリアを押さえており上手く拡張に繋がらず。最終的な写真は撮り忘れでしたが結果は管理人の勝利です。
続けて2戦目、管理人は素早く2マスのグループを作り拡大していきますが、1マスのみのグループを早々に潰してしまい失速し早々と脱落してしまいます。その後は、やまにちょこちょこと埋められてしまいやまの勝利となりました。
○評価
パソコンの操作「Ctrl+V(コピー&ペーストというか厳密にはこの操作はペーストだけど)」で配置済みのブロックをコピーして再配置し、より広い領土の獲得を目指す多人数アブストラクトです。
特徴的なのは上記の通りコピー&ペーストのアクションですが、自色のブロックのグループ単位でコピーするため例えば5つブロックで出来たグループから一部をコピーするということはできません。このためグループにせず1ブロックずつ配置した方が小回りが利くのですが、反面1手番に一回のコピーなので1ブロックずつのコピーと2ブロックのグループをコピーでは効率が大きく異なることになります。小さな塊をどこに残しておくのか、拡大先を確保した上で如何に大きな塊で効率よく広げていくのかこの辺りのバランスが考えどころとなっています。
その一方で、今回の2人用のエリアが狭かったから余計にというのもあるかもしれませんが、実際にはグループ単位での拡大といっても2ブロック程度を広げていくことが多く、それ以上の塊でのコピー&ペーストはかなり計画的に動かないと難しく頻度もそれほどありませんでした。思った以上にちょこちょこと拡大していくという印象でこの辺りは想定以上に地味なプレイ感に思えました。
また、線対称、点対象のそれぞれでどうなるかというのをボード上のイメージで考えなければならず、例えば(多分)同系統の「ブロックス(「自宅ゲーム会1 後半の前半」を参照。)」だと実際の形のブロックをもって考えられるのですが、慣れるまでは困惑しやすいかなというのもありました。
そんなわけで、多人数アブストとしてなかなか興味深い仕組みのゲームなのですが、面白さとしてはあえてこれをというところは弱いかなという印象のゲームでした。
ここで時間となり、本日は終了となりました。