自宅ゲーム会539 後半 バルセロナ | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和6年2月18日

 

 引き続きやまと2人でのゲーム会ですが続いても同名のタイトルです。

 

☆バルセロナ

○概要

作者:MarcoMaggi&FrancescoNepitello

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:90分程度

 

 イルデフォン・セルダの計画に基づきバルセロナの発展に尽力していきますが、同時に発展に伴う階級闘争のマネジメントも厚かったボードゲームです。

 

①ラウンドごとに移民カウンターを配置し、そのラウンドの移民数を設定します。

②手番になると手札を1枚プレイし、カードに対応した色のタイルを配置し、その上に建物を建設します。建物にはクラスがありそのクラスと移民数との差を不満労働者として配置します。一部のカードにはイベント効果などの記載があります。

③不満労働者が一定数を超えるとバリケードに送られます。

④タイルを配置し4つの正方形のマスが埋まるとその中心にオベリスクを配置し、ここに建物を置いていること、クラスの多寡によるボーナスで名声点を獲得します。

⑤これらを繰り返し全員のカードがなくなるとラウンドの終了処理となります。

⑥不満労働者と警備隊を袋に混ぜて引き、移民数だけ引いてプレイヤーのコマが出るとバリケードに送られ名声点が低下します。警備隊は暴動のリスクを増加させます。

⑦バリケードに最も労働者おいているとストライキカード、名声点が高ければ名声カード、各地区に配置した建物のクラスを比較しより多いプレイヤーが人望カードをそれぞれ配布し、不足する分は都市カードを配ります。

⑧既定のラウンドが終わると時代が終了し、オベリスクで完成した区画ごとに建物に応じた得点を得るとともに袋の中の不満労働者を取り除きます。3つの時代を終えるとゲームを終了し、最も多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。大きく広がるエリアにタイルと建物を配置していきますが、今回は2人プレイなので右手前の1/3は使用せずのプレイとなります。左手前に漫画のコマ割りのようなトラックがありますがこちらは名声トラックとなります。

 ボード左側に並んだタイルは影響力タイルで、カード効果やクラス1の建物を建てた場合にもらえる影響力タイルで購入でき得点となります。

 

 最初のラウンド終了時です。1か所オベリスクが立っていますがまだまだ数は少ないですね。

 

 2ラウンド目が終了となり時代の終了とともに得点計算となります。この段階では名声点では大きく、得点は僅かにではありますがともに管理人がリードといったところでした。

 

 しかしながら、不満労働者による名声の低下もあり3、4ラウンドのうちに名声点は並びさらに得点では逆転を許してしまいます。

 

 最終ラウンドはカードの引きが悪く思ったように建物の建設が進まずオベリスクの区画に絡めないまま時代3も終了となります。最終的に暴動トラックが振り切ったにより無政府状態となり建物の得点が逆転したこともありますが、最後に大きく引き離されやまの勝利でゲーム終了となりました。

 

〇評価

 前半にプレイした「バルセロナ(「自宅会539前」を参照。)」とタイトル通り同じ都市を舞台都市、イルデフォン・セルダによる都市開発計画がテーマとほぼ同じ時代を扱いながらも、華やかに拡大していく前者に対して本作は社会階級の対立による発展の闇も扱っており大きく雰囲気が異なっているのは興味深いところです。

 前者はワーカープレイスメントにより発展を行っていましたが、本作はカードをプレイし対応する建物を建設していくことで都市の拡大が行われていきます。特徴的なのはカードによりある程度の制限がありますが4つのクラス(社会階級)に対応した建物を建設していけるというところで、基本的に上位クラスの建物を建設すると多くの勝利点が期待できるものの労働者の不満がたまり暴動のリスクが上昇し、下位クラスの建物を建設すると勝利点は乏しいものの労働者の不満はたまりにくくより多くの名誉を得る機会となります。確かに勝利点は大切ですが、名誉は後述する名誉カードの獲得やタイブレイクの判定材料となっており重要な要素でこれを維持しつつ勝利点を伸ばすためにどのランクの建物を建てていくのかというのは悩ましいところだと思います。加えて、特に最上位の建物は得点や名誉以外に影響力を獲得できその分暴動トラックが進みます。名誉を無視して勝利点や影響力に振り切るというのもできますが、暴動トラックが進み無政府状態となると影響力が意味を持たなくなり、建物の得点も逆転してしまうのでこのあたりのバランスも難しいところだと思います。

 また、ラウンド終了時に次のラウンドの手札を獲得していくのですが、例えば名誉が高ければ大きな恩恵のある名誉カードを、3つある区画ごとに最上位以外の建物のマジョリティに応じて都市カードに+αの効果の付いた人望カードが、労働者の不満が多いプレイヤーはペナルティの効果を持つストライキカードがそれぞれもらえます。ストライキカードはペナルティなので避けたいですが、その他は通常の都市カード(上記のカードを受け取りその上で規定数に満たなければこれを補充)に比べると優位な効果を持っているため狙って確保し優位にたちたいところで、この仕組みも面白いところだと思います。

 大きく気になったというところはありませんでしたが、名誉の増減や無政府状態になるかどうかに影響する暴動の処理は引き運が響くのでこの辺りは多少好みがありそうかな。

 とはいえ、相反する勝利点と名誉、暴動のリスクなどを踏まえどのクラスの建設していくか前者に比べると国内流通した割に知名度がなく埋もれたという印象のゲームではありましたが、こちらはこちらで面白いゲームになっていたと思います。

 

 

 この後のために軽めなゲームも準備していましたが、どちらも思ったよりもしっかりと時間をとったためここで時間となり本日は終了となりました。

 

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