自宅ゲーム会476 前半 A Matter of Honor | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和5年3月11日

 

 さて、本日はいつものちい、やまに加えカイも参戦し4人でのゲーム会です。とはいえ午前中はいつものようにちいと2人でウォーゲームと勤しみます。

 

☆A Matter of Honor

○概要

作者:JacquesRabier

対象年齢:- -

対象人数:2人

標準時間:120分程度

 

 普仏戦争においてパリ近郊の町ルブルジェで起きた戦いをテーマにしたウォーゲームです。

 

①最初に手札を1枚引きます。この時イベントなら即時でプレイし、それ以外は手札とします。

②プロイセンプレイヤーから順に一つのエリアを指定し行動を行います。

③行動には移動、射撃、カードの獲得がありますが、いずれの行動を行っても指定したエリアにいたユニットは全て消耗面に裏返ります。

④射撃はダイスによって損害を判定します。1でも損害が発生すると、指揮チェックを行いユニットが混乱します。

⑤これらを交互に繰り返し、全てのユニットが行動するか、両プレイヤーが続けて行動をパスするとこのフェイズは終了となります。

⑥フランス軍に2枚、プロイセン軍に1枚のフェイズ終了カードがあり、これらが全て場に揃うと即時でインパルスフェイズが終了となります。

⑦インパルスフェイズが終了すると、両軍のユニットが同じエリアにいる場合は白兵戦が行われます。交互に白兵戦の突撃を行うエリアを指定し損害を判定します。

⑧ターンの最後に消耗面のユニットを表面に戻し、混乱しているユニットの回復判定を行います。

⑨これらを繰り返し8ターンが終了するとゲーム終了です。得点を計算し、より多くの得点を獲得している軍の勝利となります。

 

〇プレイ経過

 プロイセン軍を担当し、街に籠るフランス軍への攻撃を開始します。

 

 守るフランス軍に対して、距離を詰め攻撃のタイミングを見計らいます。また、川を挟んで南側の都市は北に比べると守りが薄いこともあって1スタック回しています。

 

 防御効果の高い街への射撃は有効打になりにくく、数の優位を活かして街へ乗り込み白兵戦に持ち込みます。

 

 南部は敵の数も少なく最初のエリアはあっさり攻略に成功しましたが、北部は守りが固く一進一退といったところです。

 

 大きな転機となったのが、南北のつなぎ目となっている橋を北側に渡った先にあるスクールエリアへの攻撃で、手薄なこのエリアに南部のスタックが強襲をかけ見事に奪還します。

 

 フランス軍として再奪還を狙ってきましたが、逆に完膚なきまでに叩き潰す結果となりこの一戦で北部の戦力バランスが大きくプロイセンに傾き、ここからはプロイセンが押し込めていくことになります。

 

 とはいえ、残り時間も足りず北部を完全制圧するには至らず拠点支配による得点はフランス軍が優勢というところでした。しかしながら、ユニット撃退による勝利点においてはプロイセン軍が圧倒的に勝っており、合計ではプロイセン軍の勝利という結果でした。

 

〇評価

 普仏戦争という時点で(管理人的には)ほとんど知識がない戦争ではありますが、その中でも戦争の勝敗を決定づけたセダンの戦いではなく、その後のパリ攻囲戦の傍らで勃発したルブルジェの戦いとかなりマイナーな戦闘をテーマにしたウォーゲームです。

 基本システムはエリアインパルスで、エリア内の一部のユニットだけを活性化してもエリア全体が行動済みになるという点を除けば割と基本的なシステムでユニット数もそこまで多くなくプレイアビリティは良好といえます。ちなみに、カードはありますがコマンドコントロールに用いるカードドリブンではなく、戦闘や機動において補助的にカード効果を使用するタイプになっています。

 特徴的なのはこのカードの中に「フェイズ終了」というカードが含まれているところで、フェイズ終了カードが3枚で揃うと活性化フェイズが即座に終了するという仕組みになっています。カードはターンの最初に1枚引くとともに行動の一つとして追加で引くことが出来ますが、守るフランスにとっては引くことでフェイズ終了を期待でき、ドイツ軍としては避けてフェイズの継続を狙いたいと、この辺りの終了フェイズが流動的なところは悩ましいかなと。

 また、通常の行動にある射撃とは別に同じエリアにいることで白兵戦に持ち込めるというのも特徴的だと思います。よくあるこのタイプのエリアインパルスだと攻撃側が2Dを振って防御側の防御値+地形効果と比べるというのが多いですが、本作は防御側がさらに1Dを振って加えるため射撃がやや弱めで守る側に有利になっています。その分混乱という要素もありますがそれでも射撃だけで敵陣地を崩すのは容易でなく、地形効果の高いエリアへの攻撃は射撃よりも切り込んで白兵戦に持ち込むことが有効となっています。射撃で足止めを図り時間を稼ぎたいフランス軍と白兵戦による短期決戦で突破を狙うプロイセンという対比は面白いところだと思います。

 大きく気になったところはなく、戦場になじみは薄いもののエリアインパルス系のタイトルとしては手堅くまとまったなかなか楽しめるタイトルになっていると思います。

 

 

 続きます。

 

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