自宅ゲーム会113 2日目 中盤 ブリュージュ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年12月1日

 

 昼休憩を挟んで再開。

 

☆ブリュージュ

○概要

作者:ステファンフェルド

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:60分程度

 

 ベルギーの都市ブリュージュにおいて、さまざまな人物の協力を得ながら都市の発展に尽力し、最も名声を高めることを目的としたゲームですが、フェルド氏らしく迫り来る災害をどうするかという要素も含まれています。

 

①ラウンドの最初にカードを補充します。カードは2つの山のどちらか好きな方を選んで引くことができます。

②スタートプレイヤーがダイスを振ります。出目が「5、6」のダイスはその色の脅威マーカーを受け取ります。また、「1、2」のダイスの合計分のコインを支払い名声トラックを進めることができます。

③脅威マーカーはアクションで手元から取り除くことができますが、3枚が揃うと脅威マーカーの色に応じたペナルティが発生します。

④手番順に手札を1枚プレイしアクションを実行します。アクションには「ワーカーの受け取り」「コインの獲得」「脅威マーカーの除去」「運河トークンの建設」「建物の建設」「人物の雇用(要建物)」といったものがあります。

⑤手番中は雇用した人物の特殊能力を使用することができます。

⑥各プレイヤー4回アクションを実行すればアクションは終了です。

⑦名声トラック、人物数、運河の3分野のそれぞれで最も進展しているプレイヤーは該当の優越マーカーを表に向けます。

⑧手札の補充により2つの山札のうち片方が尽きればそのラウンドでゲームは終了となります。

⑨ゲームが終了すると、ゲーム中の得点に、人物及び人物の能力、建物、優越マーカー、運河、名声トラックによる得点を加え、最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の状況です。メインボード中央のトラックが名声トラックです。都市の周りにあるカラフルなラインが運河となりプレイヤーごとに別々の担当区画を開発していくことになります。

 

 管理人は建物を建てて人物を重視、芋は運河の拡張を重視しているため、それぞれの分野で優勢を獲得しています。

 ちなみに、災害の頻度はダイス目次第というところですが、今回はゆったりめ。それほどあわてて対応しなくても何とかなるペースです。

 

 思った以上に山札の減りは早く、あっというまに終盤。

 道中、芋は価格の高い人物を配置するためお金を出し渋ったので、名声トラックは管理人が優位に立ち優勢を獲得します。

 

 そんなこんなで片方の山札がなくなり(なくなった山札の代わりに予備の山札を配置するためゲーム終了時までカード獲得の2択は常に確保されます。)ゲーム終了です。

 それにしても管理人は人物を重視していたので数は多いのですが、能力優先で得点が低い人物多いため思ったほど得点にならず。逆に芋は得点が高めな人物ばかりで、この要素では差はつかなかったですね。

 それよりも優勢や道中でこつこつと災害の対策(脅威マーカーを除去するとVP)をしていたことと、芋が1回紫の災害(勝利点が減点)を喰らったことにより、若干のリードで何とか管理人の勝利でした。ちなみに、ゲームを通して災害はその1回だけでしたね。

 

○評価

 人物を建物に雇用とか、災害を防ぐといった要素から、個人的には同作者の「ドラゴンイヤー(「自宅ゲーム会88 前半」を参照。)」を思い出させるゲームですが、ドラゴンイヤーがゲーム中ほとんどランダム要素がなかったのに比べると、カードにダイスとかなり運の要素が入っておりゲームのプレイ感はフェルド氏の中でもかなり軽い部類に入ると思います。どの災害がくるか、そもそも来るのかどうか、どの色で資金が儲かるかと言った要素がカードの補充の後にダイスを振って決定されるため、カードの補充時点で先を見通して計画的にカードを獲得するというのが難しく、ダイスの結果ラウンドラウンドをどうアドリブで動くかといった感じです。まあ、この辺が軽さに繋がっているのかな。

 このゲームで特徴的なのはやはり効果の異なる100枚を超える人物カードでしょうか。とはいえ、基本的にどの人物カードであっても実行できるアクションは同じ(色は異なりますが)で、雇用することではじめてカード固有の効果を発揮します。これらの効果を上手く使えばプレイの効率を上げることもできるため、有能な人物を早めに雇用したいところです。ただ、有能な人物ほど当然ながら雇用コストが高く、コストとなる資金は名声トラックにも使用しますし、人物の雇用にはワーカーを確保し建物を建てて、資金を払ってから雇用と手間がかかるため、どの目的でどの人物を雇用するかというのは考えどころになっていますね。

 また、面白いのは優勢の要素でしょうか。ゲームの大きな得点源として「人物」「名声トラック」「運河」の3つがあり、それぞれの要素で最も先行することで優勢による勝利点が獲得できます。この優勢は一旦獲得するとなくならないため、他プレイヤーと比較しながら、どのタイミングでどの要素に注力するかという駆け引きはかなり悩ましいです。一時的に特定の要素に注力し優勢を取ったら切り替えたり、最初から特定の要素をあきらめ特化するというのも作戦かもしれません。

 一方で気になるのはカードの補充についてで、2つの山札から選択できるようになっていますが、あくまで2色(2つの山が同色なら1色)から選択できるというだけで、正直そこまで運の緩和になっていないような気がしますので、山から単に補充するという形の方がよりスピーディーにプレイできたのではと思います。まあ、運河や脅威トークンの除去、ワーカーの獲得にとカードの色は重要となるので、選択肢があるだけでもいいのかな。

 あと、ダイス目次第というところはありますが災害効果もかなりマイルドになっている印象で、今回のプレイでも災害は1回しか発動しなかったのと、この辺はもう少しきつくても良かったのかもしれません。

 とりあえず、全体的に「ドラゴンイヤーライト」とか「ドラゴンイヤーカードゲーム」といった印象のゲームですが、フェルド氏のイメージからすると全体的にマイルドになっているので好みはあるかもしれません。プレイアビリティは高く比較的短時間にプレイできるのは良いところだと思いますし面白いとは思うのですが、フェルド氏であればもう少しきつめの調整の方が個人的には好みですね。

 

 

☆ティタニア

○概要

作者:ドーンリューディガー

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:60分程度

 

 衰退したティタニア国の貴族となって、国王に命じられた古代の塔を再建し栄光を取り戻すことを目的としたゲームで、3色の船コマをつなげるように配置して塔の建設予定地を目指します。

 

①手番になると、3色いずれかの船が描かれたカードをプレイし船コマを配置して行きます。基本的に、同色の船と隣接エリア、同一マス内には異なる色が2個までという制限があります。

②船を配置することで配置したマスに描かれたリソース類を受け取ることができます。ちなみに、スタート地点の周囲は裏向きのタイルになって獲得できるものがランダムになっています。

③建設現場に移動すると、リソースである貝を消費して塔を建設し勝利点の獲得ができます。塔は4層まで建設できますが、上の階にはより多くの貝が必要となります。

④マスにヒトデが描かれている場合ヒトデコマを獲得します。ヒトデはいずれかの塔のマスに、マスに描かれた塔の数だけ消費することで配置することができ、建設済みの塔の階層分の得点を得ることができるとともに、以後そのエリアで塔の建設を行った際により多くの勝利点が獲得できます。

⑤手番中にカードは3枚まで使用することができます(つまり3つの船コマの配置が可能)が、3枚との差分だけ手札を補充することができます。また、手番にカードを1枚も使用しないことで手札を3枚補充することもできます。

⑥3色いずれかの船コマがなくなると前半戦が終了し、塔コマ以外をボードから取り除き後半戦を始めます。後半戦で3色いずれかの船コマがなくなるとゲームは終了します。ゲーム終了時に最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。中央の3マスがスタート地点となり、その周囲はランダムに配置されたトークンがあるため、このマスで何が入手できるかは分らなくなっています。

 

 ゲームがスタートしてしばらくはお互い塔を作る資源を集めるため周囲のタイルをめくっていきます。

 

 徐々に塔を建設し始めます。序盤は管理人がリードを広げていますが、この後芋も貯めたリソースで一気に塔を建て追いついてきます。

 

 この後一進一退の展開で後半戦に突入となります。

 

 後半戦のスタート時です。得点としては若干ですが管理人がリードといった感じです。

 

 前半戦はお互いリソースをしっかり溜め込んで一気に3階、4階を建設したりというのが多かったのですが、管理人は後半作戦を変更しリソースを獲得しつつ1マスに多くの塔があるエリアを真っ直ぐ目指します。

 

 一度に建設する階層を2階程度としてリソースを温存しながら塔が全く建っていないエリアを回っていくことで、効率よく得点を稼ぎ一気に芋との得点差を広げます。画像では芋が若干進んでいるように見えますが実際はほぼ1周遅れです。

 

 そんなこんなでゲーム終了。最終盤に芋もヒトデ等で得点を稼ぎ点差は縮まりましたが一時期できた差は大きく、かなりの点差をつけて管理人の勝利となりました。

 

○評価

 共有の船コマを配置することで配置したマスに描かれたリソースを獲得しつつ、それらを使って塔の建設をすると、見た目の賑やかさに比べるとゲームのルール自体は非常にシンプルなものになっています。とはいえ、船コマが共有というのは特徴的で、下手に効率のいいエリアの近くで船を止めてしまうと、他プレイヤーが易々とそれらを獲得してしまいます。特に塔は主要な得点源ですが、建設にあたり1階は貝1個、2階は2個・・・となっていて、下層の建設は圧倒的に得点効率が良いため、他プレイヤーがどの貝を所持してどこをめざしているかというのも確認しつつ、多くの塔が配置されているエリアにどう自分が乗り込めるように動くかというのは重要になってきますね。

 また、面白いのは手札のプレイと補充の関係でしょうか。手番ごとに手札は3枚までプレイできるため、最大で船は3コマまで配置することができます。その一方で、手札の補充は3枚との差分(2枚プレイしたら補充1枚、3枚プレイすれば補充は0)となるため、毎手番毎手番全力で船を配置するというわけにはいきません。必要なときにカード不足ということが起きないように、適度に緩急をつけたプレイが必要で、上記の通り重要なエリアに到達するためのカードマネジメントは悩ましいところです。

 一方で気になるのは序盤における霧タイルの運かな。各塔の建設に必要な貝が少ない序盤に、貝をどれだけ効率よく獲得できるかというのはかなり影響が大きいと思いますが、霧タイルの中はランダムですが獲得できるリソースの上位互換下位互換がごちゃ混ぜになっており、特に全種類の貝を1個づつというのは、連続して船を配置すると一気に全種2個づつ計8個の貝が手に入るとかなりお得になっています。そうなると効率のいいタイルを当てたプレイヤーが全体的に有利になりそうな印象でこの辺はどうなんでしょうね。

 また、ヒトデコマについては塔の建設前と建設後に置けるようになっていますが、建設前でも後でも配置コストも得点も同じ(前なら以後の建設が+1点、後なら既に建設済みのも分×1点の得点を入手)となっており、誰が建設をするか分からない状況で前に建てるという状況はかなり限られるような気がします。そうなると結局ある程度塔の建設が終わるまで持っておき、あとはどのタイミングで配置するかというだけになってしまうのでそれもどうかなと。せっかくこういう仕組みにしているのであれば、配置した以後に建てた階層の得点をより上げるような形にするとリスクとのバランスが取れたんじゃないかとも思います。

 とりあえず、それなりに運の要素はあるものの考えどころもあり、プレイもしやすいゲームなので普通に楽しめるかなとは思います。ただ、個人的には予想に反して見た目以外がシンプルすぎて印象が弱く、もう少しひねりがあった方が好みでしたね。

 

 

 ゲーム会はさらに後半に続きます。

 

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