自宅ゲーム会68 中盤 ハンマーオブザスコッツ  | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年4月24日

 

 さて、本日のメインにしていたハンマーオブザスコッツです。

 

☆ハンマーオブザスコッツ

○概要

作者:TomDalgliesh&JerrtTaylor

対象年齢:12歳以上

対象人数:2人

標準時間:2~3時間程度

 

 13世紀末から14世紀にかけて起きた「スコットランド独立戦争」をテーマにしたウォーゲームです。スコットランド独立戦争は、イングランドから臣従を強いられていたスコットランドがウィリアムウォレスによる反乱を発端にイングランドからの独立をかけて起こした一連の戦争で、13世紀末から14世紀初頭にかけて起きた第一次と、14世紀中期に起きた第二次がありますが、このゲームでは第一次の期間を取り扱っています。ちなみに、このゲームの作成をしているコロンビアゲームズでは「ユリウスカエサル(「ボドゲ紹介1」を参照)」を始め、色々な時代をテーマに同様の積み木ブロックによるウォーゲームを作成していますが、その中でもトップクラスに評判の高いタイトルです。

 

①各年(ラウンド)、両軍は5枚のカードを持ち開始します。カードには数字の書かれた移動カードと、5種類のイベントカードがあります。

②両軍1枚づつカードを同時に出します。お互いが移動カードであれば、行動力の高い方から先に行動を行います。同数ならばイングランドが優先です。また、イベントカードの場合は先に処理を行いますが、両軍ともイベントカードの場合は、イングランドが先に処理を行い、このラウンドが終了します。

③手番順に、行動力に応じたグループを移動させます。基本的には、1グループとは同じエリアにいる部隊で、これらの部隊を移動力分だけ移動させます。ただし、移動は全員が一緒のエリアに移動する必要はなく個別の移動力の範囲で別のエリアに移動させることも可能です(ちなみに1手番に同じユニットを複数回移動させることは出来ません)。地形により、同じエリアに一度に移動できるユニットは制限されています。

④両軍のユニットが同じエリアに入れば戦闘となります。戦闘はユニットのイニシアチブ順(ユニットごとに判断し、同様の場合は防御側が優先)に、兵力分のダイスを振り、戦闘力以下の目が出ればヒットとなります。攻撃を受けると兵力が下がり、攻撃時に振れるダイスが減ることになります。どちらかが全滅や退却によりユニットがいなくなると残った方が勝利ですが、第3戦闘ラウンドで決着がつかなければ攻撃側が撤退となります。

⑤通常戦闘中に壊滅したユニットは待機プールに戻りますが、一部ユニットはゲームから除外されます。またスコットランド貴族は壊滅すると相手側に寝返り、次の戦闘ラウンドから参戦します。

⑥勝利した側は、直ちに部隊の再配置が出来ます。再配置は、現在いるエリアと隣接する支配エリアまたは中立エリア(誰もいないエリア)にユニットを移動させることが可能です。

⑦手札を全て使用すれば、冬季ターンとなります。この時、両軍のスコットランド貴族は各自の所領エリアに戻ります。この時、エリアを支配しているのが敵対勢力であった場合は直ちに相手側へ寝返ります。そして冬季損耗を判定しますが、各エリアに設定された城塞制限以上にユニットがいる場合、その範囲に収まるよう部隊を解隊する必要があります。

⑧冬季、イングランド軍は歩兵とスコットランド貴族を除く全てのユニットが解隊されます。そして、イングランドエリアに待機プールの半数のユニットがランダムに援軍とし登場します。また、城塞制限ポイントほど各地で兵力を回復させることが出来ます。ただし、イングランド王エドワード1世(1306年まで)がいれば、そのエリアは城塞制限及びユニットの解体を無視して冬季を終えることが出来ます。ただしこの場合、援軍が登場しませんし、2ラウンド連続でこの処理を行うことも出来ません。

⑨冬季、スコットランド軍の部隊は解体されません。城塞制限ポイントを使い、各地で兵力の回復と部隊の補充が行えます。部隊の補充は城塞制限を超えない範囲で行え、待機プールからランダムに登場します。

⑩規程の年数までゲームを進め、ゲーム終了時により多くのスコットランド貴族が所属している勢力の勝利となります。また、これ以外の勝利方法として1307年以降に登場するイングランド王エドワード2世を壊滅させるとスコットランド軍が、特定の条件を満たした上で登場するスコットランド王を壊滅させるとイングランド軍がその場で勝利となります。

 

○プレイ経過

 このゲームはウォレスの反乱を扱ったシナリオ「ブレイブハート」(1297-1305)、ウォレスの死後スコットランド王座についたロバートブルースの反乱を扱ったシナリオ「ブルース」、さらに両方の期間を通してプレイする「キャンペーン」に分かれます。今回は初めてということもあり、「ブレイブハート」を管理人スコットランド軍、くまイングランド軍でプレイしています。

 

※今回のゲームではイングランド-スコットランド国境の通過制限(1行動力で1ユニット)を、スコットランド軍のみが受ける制限と勘違いしており、実際のルールと比べると、イングランド軍の侵攻が早くなり(大軍をスコットランドに展開しようとするとその分だけ行動力が必要となりますが、誤ったルールでは1行動力で全軍が展開するため)、スコットランド軍には大きな不利になります。ゲーム中では気づかず終始そのルールでプレイしていますのでご了解ください。

 

 ゲームスタート時のセットアップの様子です。イングランド軍のエリアが多い印象ですが、多くはスコットランド貴族で、倒せばスコットランド側に寝返ります。イングランド軍主力は左奥のイングランドエリアに配置されています。

 

 作戦としては、右上の貴族×2をオトリとしてイングランド軍を引きつけつつ、スコットランド軍の主力となるウォレス(中央左の3ユニットのところ)で手前の貴族を味方につけようという、初プレイなのでそんなに捻ってもない作戦で動き出します。

 

 ウォレス隊で隣接エリアANGUSに攻め込みますが、くまは貴族を退却させます。その一方、本国から出陣してきたイングランド隊により右上のエリアが攻め込まれ、こちらは管理人が退却します。

 

 兵力で勝ると判断したくまは、スコットランド軍の主力を討つべく主攻3ユニット、助攻2ユニットで、ウォレスをはじめ計3ユニットが守るANGUSに攻め寄せてきます。が、ウォレスは強く逆襲され、ユニットの壊滅こそなかったものの全軍かなりの被害を受けてくまは撤退します。ちなみにスコットランド軍の方はほぼ無傷。

 

 残りのラウンドで一番手前のエリアROSSに攻め込み、退却した貴族をさらに追撃しところでラウンドが終了となります。この状態であれば、ウォレスのいるエリアで貴族が寝返ってくれる予定でしたが・・・いやあ寝返るのは寝返ったんですよ。ただ、冬季損耗の計算にこれら寝返った貴族分を含めて考えておらずウォレスのエリア(城塞制限2)ではウォレス以外の2部隊が解隊となります。

 

 一方、右上のエリアでは貴族ブルース家のエリアがイングランド軍におさえられたことで、ブルース家はイングランドに寝返ります。

 

 続く1298年、後方の確保のためスコットランド軍を動かしますが、退却を上手く使うくまに有効打を与えられず、貴族を壊滅させ寝返らせるということがなかなかできずという状況です。その一方、右上最後の生き残りも追い詰められて壊滅、イングランドへと寝返ります。

 

 そうこうしていると、後顧の憂いがなくなったイングランドの大軍が来襲します。これに対しては衆寡敵せず山岳地帯へ逃げ込む形で兵力を温存します。

 

 冬季損耗のこともあり、最後に手薄だったANGUSを取り返しこのラウンドは終了となります。冬季損耗と解隊で、スコットランドの奥地に進軍していたイングランド軍のほとんどが姿を消していますが、その分イングランドエリアにかなりの数の援軍が現れています。

 

 1299年、まずは左手前のBUCHANを攻め取ります。ようやく支配圏が形になったような気もしますが、この時の戦いは兵力差以上の損害を受けてしまい・・・

 

 質量ともに上回るイングランド軍に対し、兵力を損耗しているスコットランド軍は有効な手立てがなく各個撃破されていきます。

 

 何とか防衛線を引くため、右側のLOCHEBERを占拠し貴族カミンを寝返らせたいたころでしたが、カミンには逃げられ、逆に占拠していた部隊に対しイングランド騎兵が襲い掛かり維持が出来ずといったところです。

 

 1299年終了時ですが、一時の隆盛がウソのようにイングランド軍に盛り返されています。

 

 続く1300、1301年と比較的行動力の高いカードが多く、何とか再興を狙って部隊を動かします。

 

 しかしながら、そもそもの部隊数が少なく一進一退といったところです。ちなみにここまで、見事にエドワード1世を5年間引き当てないという素晴らしい引きを見せていたくまですが・・・

 

 1302年ついにエドワード1世がスコットランド討伐に現れます。(といってもラウンド開始時は管理人も分かりませんでしたが)ANGUSにあえて兵を集中させる動き(イングランド軍は毎ラウンド解体するためある程度の兵が揃うと攻撃を仕掛けてきていた)を見ると、明らかに今までと異なった動きで管理人もエドワードの登場に気がつきます。

 

 状況的にはかなり厳しく、決戦の不利も分かっていましたがこれ以上戦力が集中するのを避けるためANGUSに攻撃を仕掛けます。

 

 エドワードを含む6ユニットに対し、ウォレス率いる6ユニットと戦力的には五分五分ですが部隊の質では明らかにイングランド軍が上回っています。

 

 この戦い、「B4」という戦闘力を持つエドワード1世が猛威を振るい、2戦闘ラウンドでウォレスを除いてスコットランド軍が壊滅し、イングランド軍の大勝で幕を閉じます。

 

 ここで、損耗しきったウォレスにROSSの貴族1ユニットという状況となり、管理人が投了しくまのイングランド軍勝利で、史実より早くウォレスの反乱が終結するという結果となります。

 

 とりあえず、イングランド国境のルールを間違っていたので、勝敗については一応の結果です。そもそも計算違いによる冬季損耗などで結構な部隊を失っており、もう少し慣れも必要ですね。

 ちなみに、その割に1299年終了時などは状況として悪くなさそうで、まあエドワードがなかなか出なかったおかげでここまで抗しきれたのかなという感じです。

 

○評価

 誤ったルールでプレイしていましたが、バランス面以外のプレイ感は概ね通常にプレイしたときと変わらないと思います。大きく異なる場合は、再プレイのときに修正します。

 ※正式なルールでプレイしても評価は変わらず。バランス面も特に問題はないと思います。(H29.11.20追記)

 積み木を使ったことによるメリットについては、「ユリウスカエサル(「ボドゲ紹介1」を参照)」のところを参照してください。基本的に戦場の霧や部隊の段階的な戦力表現など、非常に良くできていると思います。気になる点の運の部分も同様ですかね、ただこのゲームの場合増援がランダムなのでこの辺の運が気になる人は気になるかもしれません。ただ、どちらにしても運の要素よりも戦略の方が重要というのも同様だと思います。

 このゲーム独自の要素として面白いのが、スコットランド軍イングランド軍それぞれの軍の展開方法が異なっているということ、スコットランド貴族の扱いの2点でしょうか。

 スコットランド軍は、冬季損耗以外で解体をする必要がないので、常に戦力が盤上に展開しており、年の最初から前線にそれなりの兵が集めやすくなっています。その一方で、年の終了時には冬季損耗を考え再配置なども活用しながら各エリアに振り分ける必要があり、さらに部隊の増援も考えると、かなりシビアに配置していく必要があります。また、イングランド軍は、スコットランド貴族、歩兵以外の強力な部隊は毎年解体する必要がありますが、増援としてでてくるときには完全戦力として出てくるため、年内の損耗をあまり気にする必要がありません。しかし、攻勢に出るには主力を毎年イングランドから出陣させなければなりませんので、そちらに行動ポイントを割きすぎると、スコットランド内での部隊の展開に支障が出てきます。ただ、出陣させないと貴族と歩兵だけで戦うことになりそれはさすがに不利なのでバランス取りが重要ですね。ちなみに、主力を出陣させた場合、スコットランドの中央辺りが毎年の攻勢限界となると思いますが、エドワード1世だけはこのルールを出陣のつど1年だけですが破ることが出来るため、お互いにとっての山場で盛り上がる要素になっておりいいですね。両軍とも、これらの要素をどう上手く扱いながら自軍領土の拡張を図っていくのが悩ましくも面白いところです。

 また、戦場で壊滅させた場合と、所領エリアを押さえた場合の2つの手段であっさりと寝返るスコットランド貴族たちも、当時の貴族たちの本音と建前というか情勢を再現しているんじゃないかなという感じで面白いところです。例えば所領は正規のイングランド軍に押さえさせて、本人たちは前線に送り込む。敗れて裏切っても年の最後にはまた戻ってくると、各軍の特徴と同じく、領土の拡張のためにはこの要素もうまく扱っていく必要がありますね。まあ、そもそもこの貴族の確保が勝利条件なので重要なところでもあります。

 気になる点としては、面白いところといった2点が慣れるまでは結構複雑で、ユリウスカエサルに比べ覚えないといけない要素が増えたというところはあります。海の取り扱いがなくなったのでその分減少しているところもありますが、海軍ユニットは1隊いるためまったく「0」になったわけでもなく、全体的なルール量はやはり増えている感じですね。また、シナリオだけでも年数が増えたことで全体的により時間もかかるようになっていると思います。

 あとは、ユリウスカエサルのところでも触れていますが、やはり時代背景や人物等の歴史をサラッとでも知っておくと、ゲームへの入り込み具合が違います。ただ、どうしても日本人にとってはマイナーなテーマなんじゃないかなというのはありますね。

 全体的に、ユリウスカエサルと比較しての話ですが、ルール量プレイ時間ともに増えていると思いますので、通常のボードゲームからすると重量級の中でも重量の方に位置するんじゃないかなといった感じです。さらに、テーマとしてもあまりなじみがないのでなかなか興味が引かれないというところはありプレイまでの障壁は高いと思いますが、実際にプレイしてみるとそれぞれの要素がかみ合って非常に面白いプレイ感を出しており、正直管理人としてもユリウスカエサルより評価は上で、少しでも興味があれば触れてもらいたいなと思えるタイトルです。

 

 

もう少しゲーム会は続きますが、長くなったので後半に続きます。

 

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