ヨーロッパ球界関連情報 | 欧州野球狂の詩

欧州野球狂の詩

日本生まれイギリス育ちの野球マニアが、第2の故郷ヨーロッパの野球や自分の好きな音楽などについて、ざっくばらんな口調で熱く語ります♪

(1)ボローニャがアジアシリーズに参加へ!?

 台湾から予想もしなかったようなニュースが飛び込んできました。11月15日から20日まで台湾で開催予定のアジアシリーズ2013について、参加を予定していた中国棒球協会(CBA)がチームを組むことが難しいとして参加を断念。代わりに、今年のヨーロッパカップを制したUGFフォルティチュード・ボローニャ1953(イタリア)が、特別招待チームとして参戦すると報じられたのです。


 台湾の報道サイト「TSNA」によれば、CBAは今年度のアジアシリーズについて「4年に1度行われる、日本でいうところの国体にあたる全国運動会(全運会)が終わった後、多くの選手たちが引退する意向を示していること」「アジアシリーズに出場するうえでチームを組むことが難しい状況であり、残念ながら大会に参加することが困難であること」を伝えてきたとか。今年度の主催者である台湾の中華職業棒球大連盟(CPBL)が、この知らせを他の参加連盟(日本のNPB、韓国のKBO、オーストラリアのABL)に伝えるとともに、水面下でボローニャ側にも打診をしたところ「非常に光栄な話であり、喜んで招待をお受けしたい」との返答があったとのことです。


 こうした「台湾で開催される国際大会への中国の不参加」は、政治的な理由などもありこれまでも実際に起きてきました。今回同様に台湾で開催された2011年にも、中国は招待を受けていたものの結局参加せず。再び同じような事態が起きてしまったことは残念です。ただ一方で、ヨーロッパ王者が初めてこの大会にやってくることになったというのは、欧州野球ファンの立場からすると朗報であることは間違いなし。果たして彼らがどんな戦いを台湾の地で見せてくれるのか、大いに期待しましょう。


ソース:http://www.tsna.com.tw/index.php?q=node/45906


(2)第10回EBCA総会がブリュッセルで開催へ

 ヨーロッパ野球コーチング協会(EBCA)の第10回総会が、来月8日から10日までの3日間の日程で、ベルギー・ブリュッセルのマリオット・コートヤードホテルで開催されることになりました。


 今回の総会では、例年同様ヨーロピアン・コーチ・オブ・ザ・イヤーの選出投票や、長きにわたって功績を積み重ねてきた指導者への表彰、そしてゲストスピーカーによる講演が行われる予定です。ゲストスピーカーとして参加するのは、トム・オコネル、ビル・スプリングマン、ロン・ウォルワース、デーブ・ケイリッツ(以上アメリカ)、ジェフ・クラッシェル(カナダ)、フランス・ボッシュ、マルティン・ネイホフ(以上オランダ)、ギャビン・ケリー(アイルランド)の各氏。このうちスプリングマン氏は、MLBのツインズで打撃コーディネーターを務めている人物であり、国際球界における最高峰レベルのノウハウが、ヨーロッパの指導者たちに伝授されることになりそうです。


ソース:http://www.mister-baseball.com/10th-ebca-convention-brussels-set-highprofile-speaker-lineup/


(3)ジョナサン・スコープが本塁打でメジャーデビューを飾る

 オランダ代表の正二塁手として、2011年W杯優勝や2013年WBCでのベスト4に貢献したジョナサン・スコープ内野手(21)が、アメリカ現地時間の25日に行われたブルージェイズ戦で、鮮烈なデビューを飾りました。


 9-5でオリオールズが勝利したこの試合、スコープは「8番・二塁」で先発出場すると、6回にブルージェイズの3番手カイル・ドレイベックからソロ本塁打を放ち、デビュー戦で一発を放つという大仕事をやってのけます。この日の試合ではセカンドとしてフル出場し、3打数2安打3得点1打点。今後に大きな期待を持たせる一戦となりました。ちなみに、この試合はブルージェイズの川崎宗則内野手(31)が「2番・DH」で先発出場、5が数4安打の大爆発を見せた一戦でもあります。


ソース一覧

http://www.mister-baseball.com/jonathan-schoop-debuts-mlb-home-run-game/

http://scores.espn.go.com/mlb/boxscore?gameId=330925101


(4)ケプラーなど4選手がアリゾナ秋季リーグに参戦へ

 そのスコープを含む国際野球ファンにはおなじみの若武者4人が、10月8日から始まるアリゾナ秋季リーグ(AFL)に参戦することになりました。


 今回参加が決まったのはスコープの他、マックス・ケプラー=ロシツキー(ドイツ、ツインズ)、アレックス・ソガード(チェコ、アストロズ)、ギフト・ンゴエペ(南アフリカ、パイレーツ)の3名。今年のAFLはグレンデール、メサ、スコッツデール、ピオリア、サプライズ、ソルトリバーの6チームで行われることになっていますが、4人はそれぞれケプラーがグレンデール、ソガードがピオリア、スコープがサプライズ、ンゴエペがスコッツデールでプレーすることになっています。


 MLB30球団におけるトッププロスペクトのみに参加権が与えられ、文字通り次世代のスーパースターたちが集う場となっているAFL。そこに選ばれることになったということは、この4人が将来的に一軍でも主力となることを期待されている証と言えます。ケプラー、スコープ、ンゴエペの野手3名には大爆発を、ソガードには相手打者をねじ伏せる快投を期待したいですね。それではここで、4名のマイナーでの今シーズンを振り返ってみましょう。


(1)マックス・ケプラー=ロシツキー(ツインズ)

 ドイツ・ベルリン出身の20歳の若武者は、故障の為に今シーズンの前半を棒に振ることになってしまった。今回は、過去にAFLに参戦した同郷の先輩たちである、ドナルド・ルッツ(レッズ)とカイ・グロナウアー(メッツ)の後を追うことになる。今季はA級シーダーラピッズで61試合に出場し、打率.237、出塁率.312、長打率.424、9本塁打、3三塁打、11二塁打、35得点、40打点という成績を残した。


(2)アレックス・ソガード(アストロズ)

 26歳の遅咲きの左腕は、ちょうど1年前に行われたWBC予選ドイツラウンドで、チェコ代表の一員としてプレーした。今季はAAA級オクラホマシティとAA級コーパスクリスティの2チームで計38試合に登板、2勝1敗で防御率は6.00だった。48イニングを投げて37の三振を奪う一方、29の四球を与えている。


(3)ジョナサン・スコープ(オリオールズ)

 メジャーで本塁打デビューという鮮烈な活躍を見せた21歳の若武者は、ケプラー同様今シーズンはけがに苦しんだ。マイナーではAAA級ノーフォークで70試合に出場。打率.256、出塁率.301、長打率.396、9本塁打、11二塁打、30得点、34打点という成績を残している。


(4)ギフト・ンゴエペ(パイレーツ)

 南アフリカ出身の23歳は、今年MLB傘下での5年目のシーズンを戦った。今季はAA級アルトゥーナとA+級ブラデントンで合計100試合に出場。打率.212、出塁率.324、長打率.326、3本塁打、5三塁打、17二塁打、46得点、22打点を記録している。


ソース:http://www.mister-baseball.com/kepler-sogard-schoop-ngoepe-preliminary-arizona-fall-league-rosters/