日米安保条約の本質と日米同盟のいま | 庄本けんじのノートブック

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西宮北部地域9条の会が学習会

 

2024、6,30

日米安保条約の本質と日米同盟のいま

庄本けんじ

 

はじめに

・国際情勢の産物 覇権主義闘争の激変による産物

・屈辱的で異常な対米従属の軍事同盟

・日米同盟のいま

・平和構築への取り組み

 

国際情勢のとらえ方

・軍事同盟とはそもそも覇権主義闘争の妥協の産物

  同盟関係は友好関係ではない 覇権主義的打算

  覇権主義のブロック化と真の平和は非同盟運動(1961年発足)

・科学的社会主義と戦争問題 資本主義を乗り越え社会主義をめざす運動や理論と戦争の問題

  レーニンの平和の布告(無賠償、無併合の原則)(民族自決の原則)(すべての秘密協定を公表し破棄)

  革命のスローガン ⇒ パンと平和 ⇒ 帝国主義論(戦争からの解放は社会主義革命によると力説)

  平和運動の発展と到達 反帝国主義から国際秩序の保全と厳守

・スターリンの覇権主義が世界情勢にもたらした巨悪の影響

  スターリンによる覇権主義の横暴 自らの覇権主義目標を達成するための手段 弾圧、謀略、干渉、軍事

   大量のテロ ドイツとの秘密協定 三国同盟の裏話 世界大戦とその後

   ヤルタ協定から米ソ対決へ  朝鮮戦争と日本共産党乗っ取り作戦の真意

 

異常な対米従属の日米同盟

・旧軍隊の解体から「日本の限定的再軍備」

  アメリカの対日政策の激変 「保障占領」から「対米従属」への大転換

   1948年5月 日本の再軍備の方策の検討を始める

   1949年2月 「日本の限定的再軍備について」という報告書

  日本全土にアメリカの軍事基地を張り巡らせる

   米ソ対決に備える ソ連の覇権拡大に対抗する

   ソ連の思惑によって開始された朝鮮戦争(1950年6月25日)

  日本共産党の大躍進と国鉄三大謀略事件

   1949年1月の衆院選挙で日本共産党が4議席から35議席へ大躍進

   下山事件 三鷹事件 松川事件(1949年8月)

   1950年5月 マッカーサーは日本共産党の非合法化を示唆  6月公職追放とアカハタ発刊の停止

  日本の再軍備

   1950年8月 警察予備隊 ⇒ 1952年10月 保安隊  ⇒  1954年7月 自衛隊

・サンフランシスコ条約と日米安保条約

  1951年9月 サンフランシスコ条約と日米安保条約を調印 1952年4月28日発効

   日本が集団的安全保障取り決めを自発的に締結できることを承認(第5条C項)

   日米安保条約締結

・旧安保条約と60年安保条約

  1952年の安保条約 全土基地方式

  1960年の安保条約 全土基地方式に加えて日米共同作戦条項と経済協力条項が加わった

   全土基地方式と極東条項 核密約と事前協議 日米地位協定

・解釈変更方式で日米同盟の変質を重ねる

  1978年のガイドライン    (極東有事の日米共同)

  1997年のガイドライン改定  (周辺事態法) 日米同盟の全地球化

  2015年のガイドライン再改定 (集団的自衛権行使容認と戦争法) 立憲主義の破壊

 

日米同盟の現在 = 「敵基地攻撃能力」の保有と日米一体化

・統合防空ミサイル防衛システム

  迎撃と攻撃との統合  迎撃ミサイルでは相手国の脅威に対抗できない 敵基地攻撃能力が必要

・「敵基地攻撃能力」

  敵基地だけでなく政府機能をも殲滅することを目標にしている

  スタンドオフミサイル=長距離射程ミサイル

   国産 極超音速滑空弾 2000キロ  極超音速誘導弾 3000キロ

   輸入 トマホーク 1600キロ(400発、今年度は200発) 飽和攻撃

・自衛隊「統合作戦司令部」 米インド太平洋軍司令部との調整

 

本格的な戦争国家づくり = 違憲立法を積みかさねてきた

・自衛隊の変質 ⇒ 海外派兵 集団的自衛権行使容認 敵基地攻撃能力

・軍需産業の育成と支援の法律

・武器輸出と武器の共同開発

・自治体を国に従属させる地方自治法の改悪 = 地方自治の骨抜き

  「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」と判断すれば、国に地方自治体への「指示権」を与える

・軍事態勢の秘匿と国民監視 ⇒ 特定秘密保護法 共謀罪法 経済秘密保護法

・自衛隊員募集案内のための若者の名簿提出

 

憲法の改悪を許さない

・憲法9条の破壊こそ改憲の真の狙い

・改憲をめぐる攻防 繰り返される迂回作戦

・自民党政権の保身と延命の拠り所になっている

 

戦争のない世界をつくる展望はどこにあるか

・戦争を回避するための合意に依拠する

  国連憲章 諸国間の数々の合意

・平和の枠組みづくりの教訓 それを広げる

  ASEANが提唱するAOIP構想 ⇔ FOIP(自由で開かれたインド太平洋戦略)

   すべての国を包摂する 排除しない   分断のブロック化 相手を圧倒する力を持つ 軍事対軍事の悪循環

・日本共産党の「東アジアの平和構築への提言」