台湾 怒りの10万人超国会包囲
国民党支持者沈黙、デモに参加も
台湾では昨日、立法院で国民党と民衆党が強引に可決しようとする
「立法院改革法案」に反対する市民らの抗議が全土で行われた。
台北では午後から立法院前の道路に学生、市民が集まり出した。
参加者の中には高校生も多く見られ、付き添いの教師もいた。
報道によると、多くの学校が生徒の抗議行動を容認したという。
現場にはこんな人もいた。
国民党の李明玄広報官は抗議集会の現場に来て、
「所属政党に関係なく、民主主義を支持します」とコメントした。
そのうえで、「立法院改革は必要だと思います」と話した。
今回、立法院で国民党と民衆党が進めているやり方について、
国民党支持者の動きは殆どない。
この道路は国民党が集会用に確保したが、来たのは4人で、
待ち構えていた20人取材陣は肩透かしを食らった。
抗議集会の参加者は10万人を超え、各鉄道機関は最終便を繰り下げたり、
臨時便を運行して対応した。
今回の騒動に、米国は強い関心を寄せている。
CNNは、「親中派の野党が総統の権限を弱めるため、議会の権限を拡大する法案を
強引に押し通したことに危機感を抱いた多くの若者が
エネルギッシュに抗議の声を上げている」と伝えた。
頼清徳総統の就任式に出席した米国のポンぺオ元国務長官は、
TVインタビューで、立法院の混乱について
「背景に中国の影響があることを米国は承知している。彼らは目的達成のためなら
何でもする。米国や日本でもやっている」と述べた。
今後、国民党が総統選挙で勝利する可能性が増々無くなることは確実だ。
そこで、1人(総統)より111人(立法院)で多数を占め、予算や外交の決定権を
握ろうと方針転換をしたのが、今回の立法院改革の中身であり、
国民党と民衆党によるクーデターと私は見ている。