台湾 姦通罪は違憲
憲法裁判所が判断「即日失効すべき」
「姦通罪」とは配偶者以外と性交渉した女性を罰するもので、
台湾の刑法第239条では、
「配偶者以外と性交渉した女性と姦通行為の相手を1年以下の懲役に科す」と
規定していた。
自由と民主主義が定着した台湾にまだこんな法律があったのかと、
正直驚いた。
「姦通罪」を知ったのは1983年、日本プロ野球界で活躍した韓国の白仁天氏が、
韓国野球の監督時代にこの法律で逮捕されたニュースが
日本で大きく報じられたことだった。
男女差別を固定する典型的な刑法で、日本もあり、戦後の1947年(昭22)に
廃止された。
司法院大法官会議(憲法裁判所)は29日、
「社会秩序などの必要がある場合を除き、
法律で制限することは出来ない」として、刑法239条(姦通罪)は
憲法23条(自由の権利を定めている)に違反するとの判断を賛成多数で
下した。
(司法院前で違憲を訴える女性団体)
違憲の判断を受けて、姦通罪で服役している5人が釈放された。
報道によると台湾では現在、約100件の姦通事件が裁判で
審理されているが、違憲の判断でこれらの起訴は却下される見込みだという。
姦通罪の「違憲判断」について、行政院(内閣)広報室は
「姦通は違法ではないが、民事訴訟は依然として存続します、
誤解しないで下さい」とコメントした。
台湾の保守派は「これを社会の進歩と言うのか」と「違憲判断」を皮肉った。
それにしても「姦通」の「姦」が女を3つ積み上げているのも凄い。
辞書によると、「姦」は偽りや邪の意味だそうだが、
なぜ「女」なのか・・・漢字は奥が深い。