柔らかい手~個人的将棋ブログ -2053ページ目

雪模様。。本日は第74期B級2組順位戦/8回戦・一斉対局

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第74期B級2組順位戦対戦表



昨夜12時に外を確認した時は

雪は降っておらず、明日は大丈夫かなと

思っていたら、明け方に降り積もり街は雪化粧。。


しかし、全然大したことはなく

すでに道の雪は解けて、渋滞もなく一安心です。


□ B級2組順位戦対戦表 (成績順。3敗まで。) □



第74期B級2組順位戦対戦表



7回戦終了時点で昇格権争いのトップを競うのは

番付の差で首位に立つ糸谷哲郎八段と、同星で並ぶ

野月浩貴七段、飯島栄治七段のうるさい中堅どころ。

ともに6勝1敗の成績で本日の8回戦を迎えました。


本日は糸谷竜王と飯島七段が直接対決を行い

星を潰し合う予定でしたが、本局のみ2月3日(水)に

対局が延期されました。。



<第74期B級2組順位戦/8回戦>


藤井猛九段-戸辺誠六段



パンダ先生


個人的に本日の取組みで注目しているのは

振り飛車党のカリスマ・藤井九段と戸辺六段の対戦。

若手振り飛車党の旗頭である戸辺六段が、果たして

どのような将棋で藤井九段に挑むのか、実に楽しみ。。


藤井九段の今期ここまでの成績は

29戦19勝10敗(.655)。順位戦は4勝3敗。


戸辺六段の今期ここまでの成績は

31戦19勝12敗(.613)。順位戦は5勝2敗。


気になる両者の対戦成績は

ここまで3戦して、戸辺六段の2勝1敗となっています。


他にも好カード目白押し

順位戦の熱き戦いをぜひ、お見逃しなく。



□□□


竜王就位式にて思うこと


慶春onLINE







切れ味抜群。。第74期A級順位戦/7回戦「郷田王将-佐藤八段の終盤戦を振り返ろう」

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第74期A級順位戦対戦表



3


3手目▲2六歩。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: なし

△郷田王将: なし


今回は昨日行われました

注目の第74期A級順位戦/7回戦

「郷田真隆王将-佐藤天彦八段」の模様を

終盤戦を中心に振り返らせていただきます。



先手は佐藤八段。

その初手は角道を開ける▲7六歩から。

郷田王将は2手目に、居飛車党の誇りを示す

△84歩と返し、対局はスタート。。


早々と居飛車を明示し

戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して

佐藤八段は3手目▲2六歩として、十八番の

「角換わり」を指向しました。。



10


10手目△7七角成。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: なし

△郷田王将: なし


郷田王将は「角換わり」を受けて立ち

そのまま定跡手順の進行となり、上図の局面で

郷田王将から手損のない角交換が敢行されました。



18


18手目△6三銀。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角

△郷田王将: 角


角交換成立後は

双方、「ノーマル角換わり」の常套手段である

腰掛銀を目指します。



29


29手目▲5六銀。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角

△郷田王将: 角


上図の局面で

郷田王将に続けて(28手目△5四銀)

佐藤八段も右の銀を中央5筋に繰り出し

戦型はおなじみの「角換わり相腰掛銀」に。。



39


39手目▲4五歩。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角

△郷田王将: 角


両サイドの端歩を巡る駆け引きの後

一応の駒組みが完成をみた上図の局面で

佐藤八段が先手らしく、機敏に仕掛けを開始。。


夕食休憩前までの流れ



58


58手目△5五銀左。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角、歩2

△郷田王将: 角、歩


4筋で起点に駒がぶつかり合い

開戦の機運が高まる中、両者は自陣を整備。。

ギリギリまで間合いを計り、変化を模索します。。


佐藤八段は玉の入城を完了してから

飛車を2筋から6筋に移動(55手目▲6九飛)。。


すると、いままで受けに回っていた

郷田王将が7筋の歩を突き捨ててから

ガッツンと5筋で銀をぶつけた、上図の局面で

夜戦に備えて夕食休憩に突入となりました。。



【 夕食のオーダー 】


佐藤八段: うな重(梅)、肝吸い

郷田王将: うな重(梅)、赤だし




60


60手目△4四角。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角、歩2

△郷田王将: 歩


夕食休憩明けの一手で

佐藤八段は5筋で銀を交換する前に

3筋の歩を突き合わせると(59手目▲3五歩)。

郷田王将は手持ちの角を4四の地点に投入。。


まず8筋の歩を突き捨ててから角を投入する
進行も考えられましたが、郷田王将は狙いの筋を

先に決め、先手に手番を渡しました。。


次に、佐藤八段はこの一手。。




61


61手目▲5五銀。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角、銀、歩2

△郷田王将: 歩


銀を突き出しこのタイミングで銀交換を要求。

郷田王将は△同銀(62手目)と自然に応じて、以下

▲5六歩~△同銀~▲3四歩~△8六歩~▲同歩に

△8五歩~▲同歩~下図70手目△9三桂と進行。。



70


70手目△9三桂。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角、銀、歩5

△郷田王将: 銀、歩


硬直した模様を解してから

自らの飛車先で佐藤玉が居を構える8筋の

歩を吊り上げた郷田王将は桂馬を9筋に跳ね

玉頭からの切り崩しを狙います。。


しかし、次の瞬間。。


71


71手目▲3三銀。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角、歩5

△郷田王将: 銀、歩


佐藤八段は3筋に築いた歩の足場の上に

ガッツンと露骨に銀を打ち込み、王手。。


「すでに伏線は十分に張ったと

言わんばかりに、いきなりの寄せに入ります。。

郷田王将は銀を桂馬で払いますが。。

(72手目△同桂)



73


73手目▲3三歩成。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角、桂、歩5

△郷田王将: 銀2、歩


佐藤八段は歩を成り込み、追撃。。

以下、△同金~▲同桂成~△同金~▲2五桂~

△4三金に▲3三歩~下図80手目△3一歩。。



80


80手目△3一歩。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角、金、歩4

△郷田王将: 銀2、桂、歩


佐藤八段の流れるように攻勢を続け

郷田王将は防戦一方の苦しい展開に。。。



85


85手目▲3九飛。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 金、歩3

△郷田王将: 銀、桂、歩2


それでも懸命に受け続ける郷田王将ですが

手持ちの角を敵陣深く込んだ(83手目▲4一角)

佐藤八段は満を持して飛車を3筋に合わせ

上から下から一方的に圧力を加えて行きます。。


上図から次に

郷田王将が銀を自陣に打ち込んだのをみて。。

(86手目△2三銀打)



87


87手目▲3四飛。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 金、銀、歩3

△郷田王将: 桂、歩2


佐藤八段は構うことなく

飛車を走らせ、勝負を決めに行きます。



【 投了図・97手目▲2三歩 】


97


投了図での持ち駒


▲佐藤八段: 銀、歩

△郷田王将: 飛、角、銀、桂、歩3


最後まで佐藤八段の鮮やかな猛攻は続き

上図の局面をみて、郷田王将は堪らず投了。。


切れ味抜群の終盤力を余すところなく披露し

快勝を飾った佐藤八段が順位戦6勝目を飾り

颯爽と、単独首位の座をキープしました。



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本日の将棋界には

もうひとりのレジェンド登場


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第74期A級順位戦/7回戦「佐藤八段、単独首位をキープ」

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第74期A級順位戦対戦表


【 投了図・97手目▲2三歩 】


97


投了図での持ち駒


▲佐藤八段: 銀、歩

△郷田王将: 飛、角、銀、桂、歩3


昨日行われました

注目の第74期A級順位戦/7回戦

「郷田真隆王将-佐藤天彦八段」の一戦は

上図97手までで、先手・佐藤八段が勝利。


夕食休憩前までの流れ



71


71手目▲3三銀。


上図での持ち駒


▲佐藤八段: 角、歩5

△郷田王将: 銀、歩



夕食休憩が明けると

やや手詰まり気味となった郷田王将を尻目に

佐藤八段は鋭く踏み込み、一気の寄せに入ります。。



【 投了図・97手目▲2三歩 】


97


投了図での持ち駒


▲佐藤八段: 銀、歩

△郷田王将: 飛、角、銀、桂、歩3


終局時刻は午前0時1分。

佐藤八段の攻め手は最後まで途切れることなく

その流れるような指し回しを前に、さすがの郷田王将も

成す術なく、上図の局面をみて無念の投了を告げました。


この結果

佐藤八段の順位戦成績は6勝1敗となり

単独首位の座をガッチリとキープ。。


一方、敗れた郷田王将は2勝5敗となり

A級残留へ気の抜けない残り2戦となりました。。




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本日の将棋界には

もうひとりのレジェンド登場


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