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本日の将棋界では
第83期順位戦のうち、最高峰・A級の1回戦が二局
「名古屋将棋対局場」にて行われています。。
今回は、そのうち
「豊島将之九段-佐々木勇気八段」の一戦も模様を
ご紹介させていただきます。。
豊島九段の前期成績は44戦24勝20敗(.545)。
順位戦はA級で7勝2敗の好成績を収め、見事優勝。
藤井聡太名人への挑戦権を獲得しました。。
今期ここまでの成績は10戦して2勝8敗。
満を持して挑んだ名人戦では藤井名人の高い壁の前に完敗。
1勝4敗の成績で敗れると、その他の棋戦でも力を発揮できず
いきなり大きな負け越しからのスタートとなりました。。
対します、佐々木八段の前期成績は45戦27勝18敗(.600)。
待望の初参戦を果たしたA級は4勝5敗で残留を決めました。。
更なる飛躍を目指す今期はここまで2戦2勝。
まずは竜王戦のランキング戦2組で優勝を飾り
気勢を上げて本局に臨みます。。
気になる両者の対戦成績は
ここまで5戦して、豊島九段が4勝1敗とリード。
本局の先手は佐々木八段。
初手から互いに飛車先を突き対局はスタートとなると
定跡手順の進行でいざ、「角換わり」を目指します。。
10手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲佐々木八段: なし
△豊島九段: なし
佐々木八段が銀を6筋に絞って構え
後手からの角交換、あるいは角交換拒否に備えると
豊島九段は決めていた作戦とノータイムで角交換を敢行。。
手損のない「ノーマル角換わり」となりました。
36手目△5四銀。
上図での持ち駒
▲佐々木八段: 角
△豊島九段: 角
角交換成立後も
両者は呼吸を合わせながら早いテンポで指し進み
戦型はおなじみの「角換わり相腰掛銀」に決定。。
45手目▲5六銀。
上図での持ち駒
▲佐々木八段: 角
△豊島九段: 角
後手が最善形を維持しながらパスを繰り返す間に
先手が入玉を済ませてから仕掛けを開始する従来型ではなく
「中住まい」に玉形を決めた先手が上図で再度の銀交換を注文。。
豊島九段がすぐに△同銀と応じる最新形で進行します。。
70手目△7三飛。
上図での持ち駒
▲佐々木八段: 角、銀2、桂
△豊島九段: 角
双方、当然ながらAIを駆使した事前研究は万全。。
銀交換成立後も全く迷いなく、猛スピードで駒が捌かれ
豊島九段がひと暴れした飛車を引き下げ「と」金を払った
上図の局面で、夜戦に備えて夕食休憩に突入します。。
【 夕食のオーダー 】
佐々木八段: なし
豊島九段: 蟹炒飯
最高峰・A級の舞台で展開される超最先端の研究合戦。。
果たして上回るのはどちらの棋士か、夕食休憩明けからの
終盤戦が実に楽しみであります。。