第82期名人戦7番勝負/第5局・二日目「藤井名人鋭く、形勢リードで終盤戦へ」
初防衛を目指す藤井聡太名人に
タイトル返り咲きを狙う豊島将之九段が挑戦する
将棋界の「春の本場所」第82期名人戦7番勝負。
ここまで4局を消化し、藤井名人が3勝1敗とリード。
名人の怒涛の開幕3連勝のあと、豊島九段が一つ星を返して
迎えた大一番/第5局が昨日より、北の大地・北海道は紋別市
「ホテルオホーツクパレス」にて、運命の幕を開きました。。
第5局の先手は藤井名人。
その初手は普段通りに飛車先を突く▲2六歩から。。
対します豊島九段は2手目に、△3四歩と角道を開き
こちらは戦型に含みを持たせて対局はスタート。。
16手目△4二飛。
上図での持ち駒
▲藤井名人: なし
△豊島九段: なし
続く3手目に、藤井名人が角道を開いたのをみて
豊島九段はすかさず自らの角道を閉じると、9筋の端歩を突き越し
じっと間合いを図ってから、上図で飛車に手をかけ4筋へと振り
「四間飛車」を投入、戦型は「対抗形」となりました。。
【 一日目終了図・46手目△6二飛 】
上図での持ち駒
▲藤井名人: なし
△豊島九段: 歩
互いに飛車のポジションが決まると、次は
双方、呼吸を合わせて自陣の駒組みを進行。。
振り飛車の天敵「穴熊」の堅陣を敷いた藤井名人に対して
振り飛車の相棒である「美濃囲い」に形を決めた豊島九段が
飛車を6筋に合わせた上図の局面で、藤井名人が次の手を封じて
一日目は終了、二日目へと指し掛けになりました。
一夜が明けて
迎えた本日、決着の二日目。。
51手目▲2四角。
上図での持ち駒
▲藤井名人: 歩
△豊島九段: 歩3
藤井名人の「封じ手」は本命の▲2四歩。。
豊島九段もこの一手となる△同歩とすぐに応じて
二日目の対局はスタートします。。
予定の突き捨ての後
5筋の歩を突き出し、金を釣り上げた藤井名人は
ズバリと角を走らせ、争点での角交換を迫りました。。
一気に盤上が熱を帯びる中
豊島九段は飛車を2筋に合わせて迎撃態勢に入ると
藤井名人は構わず角交換を敢行(53手目▲3三角成)。。
ならばと豊島九段は飛車を敵陣へと走らせます。。
62手目△7一金。
上図での持ち駒
▲藤井名人: 角、金、歩2
△豊島九段: 飛、桂、歩3
迫力ある大駒の交換からいざ開戦となると
豊島九段は戦場で浮いた金を交換で捌きますが
手にした金を上図で自陣に受け駒に投入。。
重心低く名人の猛攻に備えますが。。
77手目▲9四銀。
上図での持ち駒
▲藤井名人: 金、歩
△豊島九段: 香、歩3
対振り飛車には絶対の自信を持つ
藤井名人は「穴熊」の堅陣を後押しに鋭く手を繋ぎ
あっという間に後手玉を包囲し、形勢の針を引き寄せます。。
この局面で
夜戦の備えて夕食休憩突入となりました。。
【 夕食のメニュー 】
藤井名人: 喜多牧場のポークホットドッグ、オレンジジュース
豊島九段: ミックスサンド、(再開時)にバナナジュース
形勢は先手良し。。
名人戦のクライマックスが迫ります。。