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第８１期Ａ級順位戦/３回戦「藤井竜王－糸谷八段は横歩取りの最先端」
本日の将棋界には、昨日放送のＮＨＫ杯で雄姿を披露した
注目の神童・藤井聡太竜王が登場。名古屋将棋対局場にて
西の怪童・糸谷哲郎八段とのＡ級/３回戦に臨みます。。
２手目△３四歩。
上図での持ち駒
▲藤井竜王： なし
△糸谷八段： なし
本局の先手は藤井竜王。
その初手は飛車先を突く▲２六歩から。。
対します、糸谷八段は２手目に角道を開く
△３四歩と返し、対局はスタート。。
６手目△８五歩。
上図での持ち駒
▲藤井竜王： なし
△糸谷八段： なし
続く３手目に、藤井竜王が角道を開くと
糸谷八段は飛車先を突き、まずは互い違いの出だしで
相居飛車が確定、すると両者は息を合わせて飛車先を決め
いざ「横歩取り」を目指す、序盤の出だしとなりました。。
１２手目△４二玉。
上図での持ち駒
▲藤井竜王： 歩
△糸谷八段： 歩
互いに角頭を金で受け、飛車の横に銀を立てる
おなじみの同形模様の進行から、手番の回った藤井竜王は
定跡どおりに、飛車先２筋で歩交換を成立させます。。
（１１手目▲２四同飛）
次に、通常では後手も同じく
飛車先８筋の歩を突き合わせ、歩交換に行くところで
糸谷八段はノータイムで、手を変え最近の流行形である
△４二玉を投入しました。。
この手に対し、藤井竜王は
２分の少考で玉を立て、「中住まい」に構えると（１３手目▲５八玉）
糸谷八段が右の銀を立てたのをみて（１４手目△７二銀）。。
１５手目▲３四飛。
上図での持ち駒
▲藤井竜王： 歩２
△糸谷八段： 歩
２筋の浮き飛車でお隣り３筋の歩をかすめとり
戦型は「横歩取り」となりました。。
ここで手番の回った糸谷八段は、△８六歩突っかけて
以下、▲同歩～△同飛に▲２四飛～△７四歩～▲２六飛をみて
△５二玉～▲８七歩～△８五飛～下図２５手目▲７七角と進行。。
２５手目▲７七角。
上図での持ち駒
▲藤井竜王： 歩２
△糸谷八段： 歩２
８筋での歩交換が成立すると
飛車を引き下げ、７筋の歩にヒモをつけた藤井竜王が
貴重な一手を費やし、角を一段繰り上げた上図の局面で
午前の対局は終了、お昼休憩突入となりました。。
【 お昼のオーダー 】
藤井竜王： 中華弁当（若鶏のから揚げマヨネーズ和え）
糸谷八段： 味噌串かつ弁当
２８手目△７三桂。
上図での持ち駒
▲藤井竜王： 歩２
△糸谷八段： 歩
午後の対局開始の一手で
糸谷八段は２筋のキズを消してから（２６手目△２三歩）
意義の桂馬を跳躍させ、力を溜めます。。
３５手目▲４八金。
上図での持ち駒
▲藤井竜王： 歩２
△糸谷八段： 歩
互いの角が直接向かい合ったまま駒組みは続き
藤井竜王は玉の左右に金・銀を連ね、自陣を引き締めました。。
３９手目▲１六歩。
上図での持ち駒
▲藤井竜王： 歩２
△糸谷八段： 歩
糸谷八段が銀を中央５筋の戦場に繰り出し
司令塔となる「腰掛銀」に構えたのをみて（３８手目△５四銀）
藤井竜王が１時間９分の大長考の末、１筋の端歩を突いた
上図の局面で、夜戦に備えて夕食休憩に突入します。。
【 夕食のオーダー 】
藤井竜王： ヒレかつ弁当（味噌）
糸谷八段： 中華弁当（八宝菜）
藤井竜王の今期ここまでの成績は
１８戦１４勝４敗（．７７８）。順位戦は１勝１敗。
糸谷八段の今期ここまでの成績は
１１戦７勝４敗（．６３６）。順位戦は同じく１勝１敗。
意欲的な最新形となった本局。。
夕食休憩明けからの両者の構想は必見であります。。