最後の壁は厚く、尊く。。西山女流三冠、奨励会退会を発表 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

最後の壁は厚く、尊く。。西山女流三冠、奨励会退会を発表

将棋の西山朋佳三段=女流三冠=が

棋士養成機関・奨励会を退会して女流棋士に転向

 

将棋の棋士を目指して養成機関「奨励会」の最高段に在籍している西山朋佳三段(25)=女王、女流王座、女流王将=が1日、ツイッターで奨励会の退会とへの転向を報告した。

 

 

 

西山三段は2010年に奨励会入会。15年には三段に昇段し、三段リーグに10期在籍してきた。8期目の2019年10月~昨年3月の第66回リーグでは通常の昇段ラインを超える14勝4敗の好成績を残したが、惜しくも次点(3位)だった。

 

在籍の年齢制限は原則26歳まで(注・当該リーグで勝ち越し、つまり10勝8敗以上の成績を残し続ければ30歳まで在籍が可能)と決まっており、今年6月に26歳の誕生日を迎える西山三段は今月開幕の第69回リーグが最後の機会になる可能性もあった

 

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本日は4月1日。

コロナ時代も2年目を迎える2021年度がスタート。

将棋界でも心機一転、新しいシーズンが始動しますが

いきなり、衝撃のニュースからの幕開けに。。

 

史上初の「女性棋士」を目指し

奨励会三段リーグで奮闘していた魅惑の大器

西山朋佳女流三段が日付も変わったばかりの

本日深夜、奨励会退会を発表しました。。

 

今からちょうど10年前

里見香奈女流四冠の「奨励会編入試験」の対戦相手として

加藤桃子奨励会2級(当時)、伊藤沙恵2級(同)とともに

将棋ファンの前に姿を現した西山朋佳4級(同)。

 

当時は今ほど情報はなく

その実力と経歴は謎のベールに包まれましたが

月日を重ねるごとに着実に頭角を現し、二段の頃にはすでに

「女性棋士へもっとも近い実力者」との評判が耳に届くほどに。。

 

通算10期参加さした三段リーグでは85勝95敗。

勝ち越し3回、指し分け2回と健闘し、2019年後期には

14勝4敗の好成績で次点を獲得するなど、本当に後一歩まで

夢の実現に迫りましたが、尊い挑戦はここでピリオドとなりました。。

 

つい先日放送されたNHK杯でも

里見女流四冠を自慢の腕力で土壇場でうっちゃるなど

その実力に疑いの余地はありませんが、これからは女流棋士として

新たな時代を築き、業界を牽引して欲しいと心より願うよりありません。

 

西山女流三冠の気高く美しい挑戦に敬意を示すとともに

今後のさらなるご活躍を期待し、応援させていただきます☆

 

 

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