リベンジは圧勝にて。。第12回朝日杯/1回戦「稲葉八段-藤井七段を振り返ろう」
今回も日曜日(20日)に行なわれました
第12回朝日杯将棋オープン名古屋大会の中から
注目の「稲葉陽八段-藤井聡太七段」の模様を
振り返らせていただきます。。
2手目△8四歩。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: なし
△藤井七段: なし
先手は稲葉八段。
その初手は飛車先を突く▲2六歩から。
対します、藤井七段も2手目に同じく飛車先を突く
△8四歩と返して、対局はスタートとなりました。。
4手目△8五歩。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: なし
△藤井七段: なし
両者はそのまま息を合わせて飛車先を決め
まずは「相掛かり」の出fだしとなると。。
10手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: なし
△藤井七段: 角
「角換わり」を目指す定跡手順の進行となり
迎えた上図の局面で、藤井七段は角交換を敢行。
手損のない「ノーマル角換わり」となりました。。
24手目△6三銀。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角
△藤井七段: 角
角交換成立後
両者は攻撃の銀を中央へと繰り出す動きをみせ
「ノーマル角換わり」の常套手段「腰掛銀」を目指します。。
33手目▲4八金。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角
△藤井七段: 角
しかし、銀の形を決める前に
両者は息を合わせて自陣の駒組みを進め
上図の局面で、稲葉八段は最新形である
「▲4八玉+6ニ金+2九飛」型を完成。。
一方の藤井七段は、次に。。
34手目△7ニ金。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角
△藤井七段: 角
金を6筋ではなく、7筋に上げ
「△4ニ玉+7ニ金+8一飛」型に構えました。。
37手目▲5六銀。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角
△藤井七段: 角
自陣の駒組みが完成すると
両者は銀を中央5筋の戦場へと繰り出し
戦型は「角換わり相腰掛銀」に決定。。
すると。。
40手目△6三銀。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角
△藤井七段: 角
藤井七段は手損覚悟でパスを繰り返し
先手から仕掛けを待ちます。。
稲葉八段はその間に
手堅く玉の「入城」を完了すると(41手目▲8八玉)
次に、藤井七段が再び「腰掛銀」に構えたのをみて。。
(42手目△5四銀)
43手目▲4五銀。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角
△藤井七段: 角
右の桂馬を4筋の戦場へ跳躍。。
注文通りに、先に仕掛けを開始しました。。
藤井七段は狙われた△4四銀(44手目)とかわして
以下、▲2四歩~△同歩~▲同飛~△2三歩~▲2九飛に
△6五歩~▲同歩~△7五歩~▲2ニ歩~△同金をみて
▲6四歩~下図56手目△8六歩と進行。。
56手目△8六歩。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角、歩
△藤井七段: 角、歩
稲葉八段が飛車先の歩を切ったところで
藤井七段も歩を突き合わせ、反撃を開始。
中盤の激しい主導権争いがスタートすると。。
68手目△9六歩。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角、歩5
△藤井七段: 角
藤井七段は敵陣7筋を歩でえぐり、形を乱してから
続けて9筋を歩の3連打でたたみ掛け、香車を吊り上げます。
次に、稲葉八段の▲同香(69手目)をみて
藤井七段は手持ちの角を7筋に投入し(70手目△7四歩)
吊り上げた香車に当ると、稲葉八段がたまらず銀を引いたのをみて。。
(71手目▲9七銀)
72手目△8五桂。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角、歩6
△藤井七段: なし
間髪入れずに桂馬を跳躍させ、金・銀両取り。。
華麗にして圧倒的な指し回しで、盤上を支配します。。
94手目△8七銀。
上図での持ち駒
▲稲葉八段: 角2、銀2、桂、歩5
△藤井七段: 金、歩
終盤戦はさらに一方的な展開に。。
先手陣を崩壊させた藤井七段は駒を回転させながら
悠々と、稲葉玉を仕留めに行きます。。
【 投了図・98手目△6四飛 】
投了図での持ち駒
▲稲葉八段: 角2、銀2、桂、歩6
△藤井七段: 金、歩
防戦一方となった稲葉八段は
上図の局面で、無念の投了を告げました。。
初手合いで黒星を喫した稲葉八段を相手に
見事な圧勝を飾った藤井七段は、午後からの2回戦でも
「関西若手四天王」の一角・糸谷八段を圧勝で吹き飛ばし
連覇へ向けて堂々と、ベスト4進出を決めました。。
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女流名人戦は第一人者が貫禄。。
女流将棋界の頂上決戦が実現
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再出発は気持ちよく快勝。。
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王将戦/第1局終局直後の感想
開幕戦の舞台は静岡
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名人相手に問答無用の圧勝。。
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今泉四段、待望の戦術書第三弾!
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谷川浩司九段は「光速流」
では、実兄・俊昭氏のキャッチフレーズは。。