名人は心・技・体。。森内名人、本日登場。
「振り駒は自分でやるものではないので
決まったものを受け入れて全力を尽くす気持ちでした。
羽生さんは
技術面、体力面、精神面と3拍子そろっています。
自分はそれに対してどんなところで対抗できるかと
考えたときに、何か拠り所がなければやっていきません。
このシリーズに関しては
羽生さんから何か注文があればすべて受け入れるつもりで
臨もうと思っていました。」
将棋世界2011年9月号P.7
第69期名人戦7番勝負/第7局・森内名人の自戦解説より。
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名人交代劇 からはや3カ月。
この夏
名人陥落となった羽生三冠はタイトル戦に出ずっぱりの大活躍。
名人復位を果たした森内名人は公式対局すらほとんど行われず。。
しかし、この間にあらためて浮き彫りとなったのは
森内名人の、名人たる人格。
上記の将棋世界9月号のインタビュー
あるいは名人戦開幕前のインタビュー記事などを読むと
その謙虚で誠実、しかし将棋への隠しようのない純情がストレートに
伝わってきます。
小学生の頃からのライバルである羽生三冠への想い。
プロ入り後、自らのライバルと語る佐藤康光九段への想い。
それはすなわち将棋界を引っ張っていく、背負っていくことへの
運命共同体であることの自覚でもあります。
本日、その森内名人が登場。。
<第53期王位戦・予選/2回戦>
森内俊之名人-武者野勝己七段
名人はたまたまなれるものではない。
名人はただ強ければよいものではない。
相撲の横綱と同じく、心・技・体。
そのすべてが秀でている選ばれし者のみが持つべき将棋界の代名詞。
森内名人に敬意と注目を。