
志マーケティングのすすめ/藤巻 幸夫

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ぼくの評価



(クリエイティブなマーケティング。なにかこうマーケティングに対して新鮮な気持ちになれます)
藤巻さんはまさに賢人だと思います。
本書の中では、藤巻さんの日常を感じさせるようなことがたくさん書かれていますが、
クリエイティブな生活をしている賢人とはこういう方のことを言うのでしょうね。
その中でもたいへん関心を持った日常の過ごし方があるのでご紹介します。
それは「定点単品観測」と呼ばれるマーケティング手法です。
どういったことをするかというと、
街に出て藤巻さんはよく街を一望できるレストラン
もしくは喫茶店
に足を運ぶそうです。そこから「定点単品観測」をするわけですが、これは以前こちらでもちょっと紹介したカラーバス効果と非常に近いものがあると思っています。
たとえば、表参道を歩いている女性を見るのであれば全体を見渡すのではなく、
くつならくつ、ぼうしならぼうし、上着なら上着など。
あるひとつのアイテムを目で追って絶えず見続けていると、時代のトレンドやこれからヒットしそうなアイデアが浮かぶそうです。
そして本書によく出てくることば。
VMD(ヴィジュアル・マーチャンダイジング)
FMD(フィーリング・マーチャンダイジング)
特に頻繁に使われているのが、VMD。
ぼくなりのVMDの捉え方は、数字だけを見るなということだと思います。
マーケティングは目の前にある数字だけであらゆることが理解できてしまいますが、
ヴィジュアル、これは実際に目にしないとわかりませんし、決して無視はできません。
その商品はどんな色あいなのか?
どんな素材なのか?
そして触ってみる。
素材は触って初めて伝わってくるものが、たくさんあります。
クリエイティブ性の高い商品やトレンドの本筋などを毎日毎日目で見て、触って、たくさんのことを目の前で感じることで、
自分の感性を常に研ぎ澄ませている。
そんなイメージを藤巻さんに持ちました。
まるで、毎日帰る前に必ず包丁を研いでから帰るプロの料理家のようです。
プロとはこういう人のことを言うのでしょうね。
プロ。
いい響きです

自分も日々高みを目指してプロと呼ばれる人間になりたいと再確認させていただいた一冊となりました。

